いざ投資信託で資産形成を始めようと思ったとき、「数が多すぎてどう選んだらよいか分からない」と、途方に暮れた経験をお持ちの方も多いのではないでしょうか。

 無理もありません。日本には現在、個人が購入できる国内籍の投資信託が6,000本以上存在します。近年はこの本数にも頭打ち感が出ていますが、それでもなお6,000本というのはとても大きな数字です。そこで今回は、投資信託の選び方について解説します。

いい投資信託選びにはポイントがある?

 優良な投資信託を選ぶにあたっての最大のポイントは、絞り込み(これをスクリーニングといいます)とその順番です。決して、6,000本の中から「ダイヤの原石」を見つけようなどと思わないこと。条件を設け、少しずつ商品をスクリーニングしていくのが鉄則です。

 実はファンドアナリストも、まずは定量的なスクリーニングを重ねることで優良な投資信託を洗い出しています。

 その上で、運用会社やファンドマネジャーにインタビューをするなどして、データだけでは分からない運用の裏側の情報を補足し、最終的に「おすすめファンド」を決めています。運用を始めたばかりの早い段階から特定のファンドを推奨することは、よほどの理由がない限りしません。

 それでは今回も、クイズを通して優良な投資信託をスクリーニングしていくためのポイントについて見ていきましょう。

クイズ次の説明で、正しいものには〇を、間違っているものには×を付けてください 
  1. 純資産残高はなるべく大きい方がよい
  2. 償還までの年数は長ければ長いほどよい
  3. 運用成績の指標で重視すべきは、騰落(とうらく)率よりもシャープレシオである

 いかがでしょうか。先ほど「投資信託選びのポイントは、スクリーニングとその順番」と申し上げましたが、クイズの内容が「スクリーニングの条件としてふさわしいかどうか」という観点で考えてみてください。