テーマ株は裾野が広がりやすい
また、「テーマ株は裾野が広がりやすい」という特徴を持っています。これについては足元のコロナ関連銘柄が分かりやすい例です。マスク関連銘柄をはじめ、ワクチン・治療薬関連銘柄やテレワーク関連、リモートによる学習や医療・エンターテインメント関連銘柄、巣ごもり消費関連銘柄、サイバーセキュリティー関連銘柄など、新型コロナウイルスの感染拡大に伴って、テーマが次々と連想的に派生していきました。
つまり、「コロナ」という大きな枠組みで見ればテーマの賞味期限は比較的長いと言えますが、その中にある細かいテーマ同士では資金や銘柄が移り変わり、それぞれの売買の盛り上がりや賞味期限に差異が出てきます。もちろん、こうした性質を逆手にとって、連想力を働かせてうまく流れに乗ることも可能ではありますが、日頃から市場の動きをウオッチできる環境でないとかなり難しいと言えます。
もちろん、先ほども触れた通り、テーマ株には技術や政策、世の中の動きなど、その背景に「説得力や納得感を与えるもの」を持っています。きちんと成長という結果を出している銘柄は、一時的に乱高下を見せる場面があっても長い目で見れば株価を上昇させていく傾向があります。
そのため、企業の売上や営業利益などが順調に伸びているなど、ファンダメンタルズ面でしっかりした銘柄を中長期の視点で拾うのも一手です。とはいえ、一度大きな相場を作った銘柄は再上昇するまで時間が掛かることが多いため、割安となっている銘柄をリストアップし、上昇し始めたものから買っていくなどの工夫が必要になります。