突然ですが、投資信託で資産運用をされている皆さんは、きちんと「成果」を出していますか。新型コロナウイルスの終息が見通せず、株式市場が上げ下げを繰り返す中、「タイミングを狙ってスポット購入してみたけれど、うまくいかない」という方は、少なくないかもしれません。

 今回は、投資信託を活用した資産運用で陥りがちな落とし穴と、その回避法について解説していきます。

やってはいけない行動(1)

前日のニューヨーク株式市場が大幅に下落していたので、S&P500指数のインデックスファンドを購入した

 海外資産を投資対象としている投資信託は、約定日(やくじょうび)が1日ずれます。前日のニューヨーク株式市場を見て購入や解約しても、その株価が投資信託の基準価額に反映されるわけではない、という点には十分に注意が必要です。

 投資信託は、購入や解約を申し込んだ時点では、まだ適用される基準価額は決定しておらず、申し込みの締め切り後に算出される基準価額(これを約定価格といいます)で、約定が成立します。この約定価格が決定するタイミングは、投資信託の投資先が国内か海外であるかによって異なります。投資先が国内の場合、適用される基準価額は申し込みをした当日中に決定しますが、投資先が海外の場合、適用される基準価額は申し込みをした翌営業日(原則)に決定します。つまり、前日のニューヨーク株式市場の終値がそのまま基準価額に反映されるわけではありません。

日本株連動型の場合

 日経平均株価に連動するインデックスファンドの場合、極端に言えば取引終了間際の15時ギリギリまで日経平均株価の動向を見て、購入や解約の判断をすることも可能です。15時までに申し込みを済ませた投資信託の購入や解約注文に適用される基準価額は、当日の日経平均株価を反映したものになります。

海外株連動型の場合

 一方、海外株式の場合は、申し込みの翌営業日に更新される基準価額が適用されることになります。S&P500種株価指数やNYダウ平均株価の場合、申し込んだ日の翌朝(日本時間)の終値と為替レートを反映して基準価額が算出され、これが約定価格となります。こうした理由から、ニューヨーク株式市場が大きく動いたタイミングを狙って、ピンポイントで取引をするということは実質不可能です。

◆基準価額決定、約定確認のタイミングは?