前日(10月3日)の市場概況

ドル/円:堅調ながら、高値更新もできず

 ドル/円は、東京時間朝の112.66円を安値に9月27日の高値113.27円を狙いにいきましたが、113.19円止まり。高値更新はまたも失敗しました。その後は112円台後半に押し戻され、終値は112.824円(前日比+0.111円)。(チャート1)
衆議院選挙の公示まであと1週間。野党最大勢力だった民進党が保守派とリベラル派に分裂したことは、安倍自民党にとって有利な状況となりました。アベノミクスと円安政策が今後も続くとの見方が、ドル/円を支える一因となっているようです。

 

ユーロ/ドル:1カ月半ぶりの安値。カタルーニャ独立問題を懸念

 ユーロ/ドルは1カ月半ぶりの安値となる1.1696ドルまで下落。ただその後1.1772ドルまで反発。(チャート2)カタルーニャ分離独立は懸念材料ですが、一方で、これはスペイン国内の問題であって、ユーロ全体の問題ではないとの見方もあり、マーケットは比較的冷静さを保っています。

 

ポンド/ドル:上値重い。建設業PMIは50を下回る

 ポンドは下げ足が強まり、9月14日以来の1.3221ドルまで下落。(チャート3)
ブレグジット交渉は、EU(欧州連合)側は強硬姿勢で歩み寄る気配もなく、全く先が見えない状態。9月建設業PMI(購買担当者景気指数)は、英国への投資意欲の後退をあらわすように、1年1カ月ぶりに景況判断の分かれ目といわれる50を下回りました。

 

豪ドル/ドル:7月18日以来の安値。RBA「豪ドル高が、雇用を圧迫」

 RBA(豪州準備銀行)はこの日の会合で、政策金利を1.5%に据え置きました。決定は市場予想通り。RBAは声明で「豪ドル高が生産や雇用を押し下げる」との見方を示し、これを受けて豪ドル/ドルは0.7791ドルまで売られ、7月18日以来の安値を更新。(チャート4)

 RBAの金融政策は、労働賃金が上昇するまで金利を据え置くとの方針を持っています。今回の声明で、雇用と通貨高の関係を指摘したことは、RBAが「豪ドル高が続く限り利上げはしない」意志を示したと解釈できます。

 

本日(10月4日)の注目イベント

経済指標過去データはこちらをチェック!

 

ADP雇用データ、イエレン議長発言

 欧州時間には9月サービス業PMIの確定値の発表があります。月曜日の製造業PMI確報値は6.5年半ぶりの高水準を維持しました。米国の9月非製造業ISM(米国供給管理協会)は、わずかながら上昇の予想。製造業ISMのほうは、新規受注が伸びて強い結果となりましたが、ハリケーンの品薄に備えた一時的な需要との見方もでていました。

 今日の注目データはADP雇用統計。この指標は、アメリカの給与計算サービス会社大手であるオートマティック・データ・プロセッシング社が公表する雇用者数の統計で、今週金曜日の非農業部門雇用者数を予測するための重要な先行指標となります。9月は米国を襲ったハリケーンの影響のため、弱い数字になっています。

 日本時間深夜にはイエレン議長のスピーチが予定されています。FOMC(米連邦公開市場委員会)議事録によると、FOMCメンバーの大部分が、利上げに賛成の用意があるとのことでしたが、最近の連銀総裁からは利上げに慎重な見方もでています。もう一度イエレン議長のスタンスを確認したいと、マーケットは考えています。なお、イエレン議長は来年2月に退任予定で、後任には元FRB(米連邦準備制度理事会)理事で、タカ派のウォーシュ氏が有力候補となっています。