IPO株を見定める4つの分類体系
ひとくちにIPO銘柄といっても、値動きからざっくり4つに分類されます(図2)。
低成長型
それぞれを見ていくと、まず(1)低成長型ですが、例えば、不動産デベロッパーなどが挙げられます。すでに多くの銘柄が株式市場に上場していることもあり、他社との差別化が明確でない限り、競争相手と比較されやすいと言えます。
高成長型
次の(2)高成長型がIPO後も期待できる銘柄の候補になります。IPO直後は一種のお祭り騒ぎ。そのため、お祭り後の株価が下落したり、低迷することもありますが、企業が成長を続けていれば、見直し買いが入って株価が上昇していく可能性があります。
成長終盤型
続いて、(3)成長終盤型は、いわゆる「大型上場」と呼ばれる銘柄にある特徴です。
IPO時にはすでに会社の規模が大きくなっている他、知名度も高いため注目度は高いのですが、その分、会社の成長は安定期に入っていると見ることもでき、さらなる株価の上昇にはこれからの成長戦略が問われます。
将来期待型
そして、最後の(4)将来期待型は、言わば「当たるとデカい」銘柄です。次世代の技術を持つ企業やバイオ関連企業などがこれにあたります。まだ、ビジネスとして成り立っていないという弱点はありますが、かえって期待感が持続しやすく、IPO後も値を伸ばすことが多い一方、ムードが冷めてしまうと株価が急落してしまうため、注意が必要です。
IPO銘柄をチェックする際には、その銘柄が図2のどこに位置するかをチェックするだけでも、その後の取引のパフォーマンスを少しでも改善させることができそうです。
次回も引き続き、IPO株投資について解説します。