幸運のIPO株。でも初値後の値動きは?

 そもそもIPO株投資の魅力は、上場する際に投資家に割り当てられる株を公募価格で買い、初値後に売ることで、大きな利益がねらえることです。例えば、昨年(2019年)は90銘柄がIPOを行いましたが、初値が公募価格を上回ったのはそのうち77銘柄ですので、かなりの勝率です。

 そのため、IPO銘柄を公募価格で手に入れるために、投資家からの買い付け申し込みが殺到し、多くの場合で抽選が行われます。つまり、公募価格でIPO株を手にできるのは幸運と言えます。

 残念ながら縁に恵まれず、公募価格で手にすることができなかった場合は、上場後の売買で利益をねらうことになるわけですが、実はIPO銘柄は初値が決まってからの値動きは、上値をさらに伸ばすこともあれば、すぐに値を下げたり、荒っぽい値動きを見せたりと、かなり不安定です。実際に、直近IPOの6銘柄を見ても、7月1日の終値で初値を上回っているのは1銘柄のみです。

 そのため、通常の取引所取引でIPO銘柄を売買するには、銘柄の選択が重要になってきます。