日経平均急反発、日銀の金融政策決定会合が
先週の日経平均株価は、1週間で173円上昇し、2万2,478円となりました。週初に急落した後、急反発する展開でした。
日経平均日足:2020年2月3日~6月19日
先週の月曜日、6月15日(月)の日経平均は、774円安の2万1,530円となりました。経済再開後の米国で新型コロナの感染が再拡大してきた不安から、NYダウが急落(11日に1,861ドル安)し、つれて日経平均も急落しました。
ところが、6月16日(火)の日経平均は、1,051円高の2万2,582円と急反発しました。急反発の要因は、2つあります。
【1】11日に急落したNYダウが、12・15・16日と三連騰したこと。
米国株にも日本株にも、上昇局面で買い遅れていた投資家の買いが広がりました。感染再拡大があっても、もうロックダウン(都市封鎖)はなく、ウィズ・コロナで経済再開を進めるしかないとの割り切りがあります。ウィズ・コロナの経済回復を見込む投資家の押し目買い意欲の強さがわかりました。
【2】日銀が、年12兆円のペースでのETF買い付けを維持すると発表
6月16日の昼、日銀金融政策決定会合の結果が発表されました。日本株ETF(上場投資信託)の買い付けを含め、これまでの金融政策を維持すると発表がありました。
日銀は、これまで年6兆円のペースで日本株ETFを買い付けてきましたが、日経平均の急落を受けて、3月16日の金融政策決定会合で、「当面、年12兆円をめどに積極的にETFを買い付ける」と方針を変更しました。この金融政策を受けて、日銀は、3月に1兆5,484億円、4月に1兆2,272億円の日本株ETFを買い付けています。日本最大の巨額の買い主体となりました。
ところが、日経平均が2万円を超えてからは、買い付けピッチが低下しています。5月の買い付けは4,436億円だけで、6月は15日までで2,134億円に留まります。そこで、「日銀はETFの買い付けピッチを年6兆円に変更するのではないか」と思惑が出ました。そこで注目されていた6月16日の日銀金融政策決定会合ですが、年12兆円メドの買い付け方針は維持すると発表されました。日銀による巨額の買い付けがこれからも続くことがわかり、日本株に買い戻しが増えました。