前日(9月29日)の市場概況
月末で方向感出ず。
週末のマーケットは、9月末を迎えてポジション調整が中心となり、強い方向感が出ませんでした。ドル/円は、米国のインフレ指標やFRB(米連邦準備制度理事会)新議長の人事を巡って、NY時間に上下する場面がありましたが、レンジ内の動きにとどまりました。
本日(10月2日)の注目イベント
10月初日は、欧米の景気指標が発表
欧州:
欧州の9月製造業PMI(購買担当者指数)の速報値は、6年半ぶりの高水準となりました。確定値でも同レベルを維持する予想。またドイツの失業率は9.0%へ低下予想。欧州景気回復の強さを示すデータは、来年1月から量的緩和の縮小を開始するECB(欧州中央銀行)にとって心強い味方になりそうです。
英国:
英国の9月製造業PMIは安定。しかし、先週の4-6月期間の英国の成長率は、前年比が1.5%に下方修正されました。ブレグジット交渉は先が見えず、英経済の好調さがどこまで続くのか疑問もあります。
米国:
米国の8月製造業ISMはやや低下の予想。先週発表された8月のPCE(個人消費支出コア)も予想比で伸び悩んだため、短期的にドルの上値を抑える可能性もあります。
主要通貨ペアの動向
ドル/円:利上げムードやや後退して、売られる
金曜日に発表された8月のPCEコアは予想比下振れ。インフレ指標の鈍化傾向は、FRBが利上げを遅らせる理由になるとして、ドル/円は112.21円まで売られ、この日の安値をつけました。(チャート1)
その後、イエレン議長の後任として、ウォーシュ元FRB理事の名前が報じられると、今度は買戻しが強まり、122.74円まで反発。ウォーシュ氏は、金融緩和政策に批判的な立場で、ドルにとってはプラス材料とされました。ただし、人事はまだ検討段階と伝わったこともあり、一方的な動きにはなりませんでした。終値は112.466円(前日比+0.132)。