成長株かつ割安株の「欲張りな」探し方
とはいえ、株価急上昇に期待できる成長株で、株価の急落リスクの少ない割安株、しかも配当利回り(株価に対して、年間でいくら配当を受けられるか示す数値)が高い株はないのだろうか。
「コロナ・ショックで株式相場が下落したこともあって、成長株でありながら、かつ割安株でもある、といった銘柄が、実はいま増えているんですよ」(窪田)
そして見せたのは、成長株の株価がどのような時期を経て、どう値動きするかを示した下図。
成長株のライフサイクル
成長株には、利益も上がっていないのに期待先行で株価が乱高下する黎明期、2ケタ台の増収増益が続き、投資家の興奮も株価もピークに達する急成長期、最高益更新は続くものの増益率が鈍化する成熟期という、3つのステップを経て、オトナの株になっていくという窪田。
「図を見ても分かるように、どんな成長株にも、一時的に業績の伸びが鈍化して株価が下落する時期があります。『もう、あの株終わったよ~』『今さら、誰が買うの?』と、あれだけ興奮していた投資家がそっぽを向いたとき、その企業のさらなる成長を信じて買えるかどうか? ある意味、健全なひねくれ者になれるかどうかが、成長株かつ割安株の『おいしいとこ取り』に成功するコツです」(窪田)
成長が鈍化して成熟期に入った企業の中には、毎年のようにジワジワと最高益を更新しながら、株価を毎年の1株あたり利益で割って割安度を測る指標「PER(株価収益率)」が10倍前後の割安銘柄も多数あります。そんな少しずつでも着実に伸びるチョビチョビ成長株の中には、成長株であって、かつ割安な、一石二鳥投資ができるものもある、というのが窪田の見方だ。