安値でうまく買えなかった投資家は、どうしたら良いか?

 東証の売買統計を見ると、個人投資家は、コロナ・ショックで暴落する日本株を積極的に買い増ししてきました。個人投資家にとって、とても良い買い場になったと思います。

 ただ、日経平均の戻りがあまりに急だったため、安値でうまく日本株を買えていない投資家も多いと思われます。押し目(下がった時)で買いたいと待っていた投資家にとって、「押し目待ちに押し目なし」【注2】の状況が続いてきたからです。

【注2】相場格言:「押し目で買いたいと思っている投資家が多いと押し目なく上昇が続く」という意味)

 私は、日本株は長期的に良い買い場を迎えているが、短期的には上昇ピッチが速すぎることを警戒すべきと考えています。経済を再開した欧米で感染の二次拡大があり、夏場に、1回株価が下がる局面があると、考えた方が良いと思っています。

 日本株を買い遅れた人は、少しずつ時間分散しながら、日本株を買っていったら良いと考えています。

 ただし、格言通り「押し目待ちに押し目なし」となり、反発が続くこともないとは言えません。想定より早く、年内にもワクチンや治療薬が大量に利用可能となるメドがたてば、世界経済の回復時期が読めるようになるので、格言通りの上昇相場が続く可能性もあります。下がると決めつけて、株式の保有を極端に減らさない方が良いと思います。