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本レポートに掲載した銘柄:任天堂(7974)
任天堂
1.2020年3月期4Qは41%増収、営業利益3倍
任天堂の2020年3月期4Q(以下前4Q、2020年1-3月期)は、売上高2,858億5,100万円(前年比40.6%増)、営業利益894億4,100万円(同3.0倍)となりました。
前4Qのニンテンドースイッチ(NS)・ハード販売台数(標準型とライト)は329万台となり、2019年3月期4Qの246万台(標準型のみ)を上回りました。NS標準型は228万台と前年同期の246万台よりも減少しましたが、NSライトの100万台が加わったため、NSファミリー全体のハード販売台数は前年同期を上回りました。
新型コロナウイルス感染症の影響で、中国で生産している日本向けNSハードの生産が遅延し、日本で品不足になりました。他地域で生産している欧米向けNSハードの供給は続きましたが、世界的に「巣ごもり」需要が発生したため、日本以外でもNSハードは品不足になりました。ただし2020年3月期通期のNSハードの販売台数は、増産努力もあって、前3Q決算時の会社予想1950万台に対して実績は2,103万台となりました。
NSソフト販売は好調でした。NSソフト販売本数は、前4Q4559万本(前年同期2391万本)となりました。地域別に見ると、日本は2019年3月期4Q430万本→2020年3月期4Q(前4Q)985万本、米大陸(主に北米)は、同じく1046万本→1996万本といずれもほぼ倍増しました。中国を含むその他地域向けも同じく185万本→386万本とこれもほぼ倍増となりました。
一方で、欧州向けは、同じく730万本→1,191万本と日本や北米ほどは伸びませんでした。新型コロナウイルスによる危機が影響していると思われます。