経済は国民生活の根幹であり、こちらも人の命そのもの

 幸い、ニューヨークでの人命救助のための医療資源のピークは4月8日に過ぎたようです(米ワシントン大学IHME予想)。全米ベースでも4月11日がピークとなる見込みで、今後トランプ大統領は徐々に経済活動を意識した方向に政策を転換していくと見られます。恐らく今月のどこかで経済活動正常化への道筋は示されると見られますが、上記の通り「人の命を犠牲にして経済を優先するのか」という批判をするメディアは必ず出て来るでしょう。しかし経済は国民生活の根幹であり、こちらも人の命そのものであるという事を忘れてはなりません。

 私はもちろん感染症の専門家ではないので私見になりますが、このバランスを取るには、政府に頼ることなく、民間の力で高齢の方と慢性疾患のある方を徹底的に守る以外方法は無いのだと思います。日本でも緊急事態宣言が発令され、39兆円(大々的に「108兆円」と発表するのは粉飾決算に近い行為だと思いますが)の経済対策が発表されましたが、財政に制約のある日本がいつまでも経済の負担を負えるはずがありません。新型コロナウイルスについてはまだ分からない事が多くありますが、少なくとも予防策としては風邪やインフルエンザと同様であり、そもそも普段から、高齢者や慢性疾患のある方にこれらの病気を移さないように気を付けなければならないのですから、今回を機に、民間ベースでこれを徹底するしかないのだと思います。それが出来れば経済を犠牲にする必要など無いのです。そして現在のような緊急を要する時期が過ぎれば、新型コロナウイルス対策は徐々にその方向に向かっていく可能性が高いと考えています。