先週の結果

先週は、中国の景気刺激策への期待から4日続伸し、2万4,000円寸前まで戻す

 先週は、中国の新型肺炎による世界経済への悪影響を上回る景気刺激策への期待や治療薬開発のニュースから、世界の株式市場は驚異的な急回復となりました。週始めの予測では、前週末のNYダウの大幅安を受け、日本市場は下値を探る展開を予想していましたが、日経平均は3日(月)の2万2,775円を安値に買い戻し中心に、一時1,200円を上回る上げ幅となりました。米国株式は主要3指標そろって史上最高値を更新。

 日経平均も2万4,000円回復寸前まで戻しました。かといって新型肺炎は解決したわけではなく、結果的には中国の金融緩和政策への期待から米国の金余り勢いをつけたということだと思われます。

2月3日(月):前週末のNYダウの▲603ドルの2万8,256ドルの大幅下落を受け、日経平均は▲330円の2万2,874円で寄り付き、一時▲429円の2万2,775円まで下落。売り一巡後は、上海株式が想定通りの大きな下げとなりましたが、香港ハンセン指数は高かったこともあり、買い戻しで下げ幅を縮小。終値は▲233円の2万2,971円で引けました。

4日(火):前日の米国市場は1月ISM製造業景況指数が6カ月ぶりの回復。中国の報道では、市場に大量の資金供給で経済の停滞を緩和するということを受け、3指標はそろって反発しました。

 日経平均は寄り付きこそ▲90円で始まり、一時▲117円の2万2,854円まで下落後、反発。

 一時+146円の2万3,118円まで上昇して、+112円の2万3,084円と2万3,000円台を回復して引けました。

5日(水):前日の米国市場は、中国が追加の資金提供以外に政策金利の引き下げを行うとの報道から、3指標そろって大幅高に。日経平均も+266円の2万3,351円で寄り付き、2万3,414円まで上昇。終値は+234円の2万3,319円と大幅続伸となりました。

 引け後の米国市場では、中国で新型肺炎の治療薬が発見されたとの報道や、米国の1月ADP雇用統計や1月ISM非製造業指数が好調だったことで、3指標は続伸し、S&Pとナスダックは史上最高値を更新しました。

6日(木):5日の結果を受けて日本市場は、シカゴの日経先物が+330円の2万3,690円となっていたことで、これにサヤ寄せする形で+321円の2万3,641円で寄り付き。為替が1ドル=109円台の後半の円安となったことで、一時2万3,995円まで上昇。終値は2万3,873円で引けました。

7日(金):前日の米国市場で3指標がそろって史上最高値を更新。日経平均は+25円の2万3,899円で寄り付きましたが、上海株式が4日ぶりに反落したこともあり、一時▲114円の2万3,759円まで下げ、終値は▲45円の2万3,827円と4日ぶりに反落しました。

 7日(金)の米国市場は、1月雇用統計で非農業部門雇用者数が予想の+16万人を超える+22.5万人と上回ったものの、前日までの大幅上昇から利益確定売りが優勢に。新型肺炎の感染拡大は止まらないことから中国経済への減速懸念が重しとなり、NYダウは一時▲332ドルまで下落し、終値は▲277ドルの2万9,102ドルと5日ぶりの反落となりました。シカゴの日経先物は▲165円の2万3,665円となっていました。