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 尿や血液などの体液からがんを発見する『がん検査サービス』が注目されています。がんは早く見つけるほど治療の効果は上がりますが、同サービスによってがん検査がより低価格で行え、結果も早く正確なものが得られるため、がんの早期発見に役立つとみられているからです。『がん検査サービス』は精度の改善などが進み、国内企業による実用化の動きが加速しています。

【ポイント1】『がん検査サービス』によるがんの早期発見に期待

 がんは今や日本人の2人に1人が経験する病気です。手術や抗がん剤など治療手段は進化し、早期発見すれば生存率を大きく高められます。早期発見に向けて体液による『がん検査サービス』の注目が高まっています。線虫での検査や体液に含まれるマイクロRNA(リボ核酸)を使った検査の精度が大幅に向上したため、がん検査への心理的、経済的なハードルが下がり、がん検査が広まることが期待されます。マイクロRNAの研究では日本が世界をリードしており、国内企業による実用化の動きが加速しています。

【ポイント2】『がん検査サービス』の実用化への取り組みが進む

 東芝は2019年11月25日、血液1滴から13種類のがんを発見できる簡便で高精度ながん検出技術を開発したと発表しました。2020年にがん患者を対象に実証試験を始め、早期の実用化を目指す方針です。価格は2万円以下としたい考えです。大腸がんや肺がん、すい臓がんなど13種類のがんについて、がんにかかっているかどうかを99%の精度で判定できます。検査時間は2時間以内に短縮し、即日検査への適応が可能となります。

 九州大学発スタートアップ企業のHIROTSUバイオサイエンスは、優れた嗅覚を持つと考えられる線虫が、がん患者の尿に集まる特徴を生かしたがんの検査手法を開発しました。線虫と呼ばれる微生物を使って、1滴の尿からがんを発見します。同社は1月8日に検査を受けられる病院を発表しており、検査料金は約1万円が予定されています。

【今後の展開】『がん検査サービス』による医療費削減効果などに期待

 体液を使った検査の取り組みはもともと欧米企業が先行していましたが、ここ数年は日本勢がマイクロRNAなどを活用して追いつき、先行しています。これらの『がん検査サービス』は相次ぎ実用化段階を迎えています。がんは高齢者ほど罹患率が高まります。新しい『がん検査サービス』でがんの早期発見・治療が進めば健康寿命を伸ばすことや医療費の削減につながることが期待されます。

※個別銘柄に言及していますが、当該銘柄を推奨するものではありません。