前日(9月18日)の市場サマリー
ドル/円:111円台でしっかり。さらに上を目指すか?
ミサイル発射による北朝鮮の度重なる挑発行動や、15日に起きたロンドンの地下鉄爆発テロ事件にもかかわらず、投資家のリスクセンチメント(市場心理)は支えられ、週明けのドル/円は110.99円を安値に、欧州時間には111円台半ばまで上昇。NY時間には111.66円まで値を伸ばして、7月27日以来の高値を更新しました。(チャート1)。
ポンド:昨年6月の英国民投票直後の水準まで戻す
ポンド/ドルは、1.3617ドルまで上昇。EU離脱か残留かを問う、昨年6月24日の英国民投票後の高値を1年3カ月ぶりに更新しました(チャート2、3)。ポンドは、BOE(英中央銀行)会合後から急速に買われ始め、その後も高値圏での取引が続いていますが、この日は調整も入り、NY時間には1.3464ドルまで反落。
BOEは先週14日の会合で、市場の予想通りに政策金利を据え置きました。しかし、カーニーBOE総裁が「利上げの可能性は明らかに高まっている」との見解を示したことでポンド買いに火がつきました。
その翌日には、MPC(英金融政策委員会)委員の中では、最も「ハト派」といわれるブリハ委員の、「BOEは数カ月以内に利上げが必要になる可能性」との発言が、火のついたポンド買い相場に、さらに油を注ぐことになり、ポンド/ドルは1.33ドル後半から1.36ドル台まで一気に上昇。市場が予想するBOEの利上げ確率は、11月2日の会合が61%、12月14日が71.4%まで織り込んでいます。
ポンド/円は円安とポンド高の両方が追い風となって、15日には、英国民投票後の高値となる151.54円まで上昇(チャート4)。ただ、この日のNY時間には、ポンドの下落にともない150.14円まで調整下げが出ています。