NISAの落とし穴1:5年経過後のロールオーバー
NISAの非課税期間は最長5年間です。5年が経過した後は、課税口座(特定口座または一般口座、以下課税口座)に資産を移すか、資産を売却するか、翌年のNISA非課税枠に資産を移せる「ロールオーバー」と呼ばれる制度を利用するかのいずれかを選択することになります。
ロールオーバー制度を利用すれば非課税のまま資産を持ち続けることができます。ただし、ロールオーバーした分も非課税枠に含まれるという点もNISAの特徴。ロールオーバーすることで、非課税となる新たな投資可能額が減ることになります。また、ロールオーバーは同じ金融機関内で行うのがルールです。
(例)
2015年にNISA口座で80万円の株式を購入した場合、2019年末まで非課税での資産運用が可能です。その後、ロールオーバーする場合は、2020年の非課税枠を利用することになります。この時点での株式の評価額が100万円だった場合は、2020年の非課税枠120万円のうち100万円分を利用することに。2020年に新たに非課税で投資できる金額は20万円となります。
また、この時点でNISA口座の株式の評価額が非課税枠である120万円を超過する150万円になっていた場合でも、全額をロールオーバーすることが可能です。しかし、120万円の非課税枠はすべて使ってしまっているため新規の投資はできません。