NISAとつみたてNISAの違いとは?

 それでは、現状のNISAとつみたてNISAの違いはなんでしょうか。長期投資の視点にたった制度構築はどのように行われたのでしょうか。

 年間に投資できる金額が減ったかわりに、制度を利用して商品を買える期間というのが20年間に伸びています。まだ時限措置つきですが、これは明らかに長期の積立投資をする人に対しての優遇制度です。そして、ここももう一つ大きなポイントなのですが、投資できる商品は、投資信託とETFに限っているところも大きな変更ポイントです。

 

投資信託・ETFは積立向き

 もともとNISAでは、株やREITなども投資対象となっていましたが、つみたてNISAでは、投資商品を投資信託とETFに絞っています。これは、長期の積立を行うのに、上場廃止というリスクを避けるためです。ETFや投資信託は、多くの株や指標の複合体ですので、万一、どこかの株が上場廃止になったとしても、その影響は最小限におさえられます。

 また、投資信託は、毎月決まった額(100円からでも可能)で購入可能で、積立投資向きであるとも言えます。投資信託は現行のNISAでも、投資先の7割に選ばれています。

 現在、投資信託(ファンドともいいます)は日本だけで5000本以上存在しています。以前は、手数料を稼ぐために顧客に不利益になる投資信託を平気で売りつけているような金融機関も多くあったのですが、先述の森長官の就任以来、金融庁の指導のもと、粗製乱造された投資信託はこれから淘汰されていくでしょう。

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前回の記事はこちら▶『顧客本位の投資信託はたったの1%~積立NISA誕生の背景~』(ファイナンシャルアカデミーサイト) 
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(ルウ・ハイアン)

※この記事は2017年9月7日にマネラボサイトで公開されたものです。

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