「未来への投資」として資産運用を行う場合の、注意と期待される効果は
「自分への投資」がパフォーマンスを発揮し始めると、同級生より年50万円や、年100万円の差がつくことがあります。あるいは同級生より低い年収だったのが、転職をきっかけに追いつくこともできます。これは、しばしば株式投資より高いパフォーマンスになります。
理由のひとつとしては、若い世代での投資金額は高くないので、年10%くらいで回しても、金額ベースでは大きくならないことです。また仕事で稼ぐというパフォーマンスは継続性があるため、未来も高い年収が維持できる期待値が大きい分、大きな金額となります。
一方で、自分への投資が落ち着いたら、資産運用経験、「未来への投資」についてもスタートしてみたいところです。
アラサーでの資産運用は「パフォーマンスよりも経験」に意味があると思います。仮に年率7%を10年間続けたとしても、初期元本30万円、毎月1万円の積み立てで得られる10年後の残高は233万円くらいにしかなりません。
ですが、この10年間に得られた投資経験は一生の財産になります。特に欲しい経験は「下げ相場」と「下げ相場からの回復」を実体験することです。
簡単に言うと「リーマンショックを乗り越えた人」と「アベノミクスしか知らない人」には投資経験上において圧倒的な差があるわけですが、早く投資の実体験をスタートした人ほど、そうした経験が自分のものにできているのです。
アラサーの資産運用については、金額ベースで稼ぎ出すことよりも、マーケットに自分のお金を投じ、一定の期間に株価の上昇や下落の騰落(とうらく)を経験することに意味を求める方がいいと思います。
もちろん、チャレンジする投資商品はいろいろあって構いません。金額ベースが控えめであれば、投資信託(できれば外国への投資対象を含むこと)、個別株式(できれば数年くらいは持ってみてほしい)、どちらもやっておくといいでしょう。投資信託も、いくつか試してみることをオススメします。
実は投資金額が低いときほど、いろんなチャレンジをするチャンスでもあるのです。あなたが将来、1,000万円以上の運用を行うことがあった時にあせらず続けられるために、今から資産運用も経験してみてください。