半導体関連株では、何に投資したら良いか
半導体関連株の投資判断が難しいのは、株価が、シリコン・サイクルを半年~1年先取りして動くからです。ブームのまっさかりに株価は急落し始め、半導体不況のまっさかりに株価は急反発を始めてきました。
私は、今回の半導体不況は浅く、短期に終わると思っています。2020年に半導体ブームが復活すると考えているので、今が半導体関連株の買い場と判断しています。ただし、半導体関連株ならば何を買ってもいいというわけではありません。特定分野で競争力があり、需要が安定して拡大していくと期待される分野に投資した方が良いと思います。
私は、今後、半導体関連株の値動きは、徐々に二極化すると見ています。半導体メモリが供給過剰になっているので、メモリの比重が高い半導体製造装置の上値は重いと考えます。
ただし、メモリ以外の半導体ビジネスは、スーパーサイクルに入った可能性があります。半導体材料(シリコンウエハ)で最先端の技術力を持ち世界第1位の信越化学(4063)、同2位のSUMCO(3436)は、スーパーサイクルの恩恵で安定的に収益を稼いでいけると予想しています。
一方、メモリへの依存度が高い日本の半導体製造装置株は、要注意です。高水準の受注残を抱えているので、すぐに業績が悪化することはありませんが、先行き、業績が悪化する可能性があります。具体的には、東京エレクトロン(8035)やSCREEN HD(7735)には積極的には投資したくないと考えています。
半導体製造装置では、アドバンテスト(6857)が有望と考えています。メモリテスターではなく、SOCテスターの需要拡大が期待されるからです。来期(2020年3月期)は減収減益となる可能性がありますが、その先の増益を考えて、投資していって良いと考えています。
画像センサーといわれる半導体で高い技術を有するソニー(6758)にも、投資していって良いと判断しています。