米国の半導体株が、日本の半導体株より強いのはなぜか?

 今年に入ってから、日米で半導体関連株の反発が続いていますが、勢いがまったく異なります。米国のSOX指数は、はやばやと高値を更新しています。一方、日本の半導体関連株は、反発したとは言っても高値からは遠い状況です。この違いは、どこから起こるのでしょうか? 結論から言うと、半導体メモリへの依存度の違いが原因です。日本の半導体産業は、メモリへの依存度が高いが、米国は低いのです。

 半導体には、いろいろな種類があります。大雑把に分類すると、半導体メモリ(記憶媒体として使われる)と、それ以外のさまざまな半導体に分けられます。シリコン・サイクルは、主に半導体メモリによって起こります。半導体メモリは、山谷の激しいビジネスで、ブームと不況を繰り返します。2017年~18年前半までは空前のブームでしたが、18年の後半から業況が急速に悪化しています。

 一方、メモリ以外の半導体は、メモリほどのブームにならない反面、メモリほど深刻な不況にもなりません。メモリ以外の半導体だけで見ると、シリコン・サイクルは無く、安定成長が続いていると言えます。