ドル円を動かす3大要素、一番重要なのは「日米金利差」

 為替を動かす要因は無数にありますが、今ホットな話題で重要度の高いものに絞れば、3つあります。
 

【1】日米金利差

ドル金利が上昇し、日米金利差が拡大すると、円安(ドル高)になります。
ドル金利が低下し、日米金利差が縮小すると、円高(ドル安)になります。

【2】世界的な株高・株安

世界経済に不安が広がり、世界的な株安が起こると、安全資産として「円」が買われます。これを、「リスクオフの円高」と呼びます。不安が緩和し、世界的な株高が起こると、金利の低い「円」は売られます。「リスクオンの円安」と言われます。

【3】政治圧力

米国政府筋から、円安を非難する発言が増えると、円高(ドル安)が進みます。
米国政府が、円安を容認している間は、円安(ドル高)が進みやすくなります。

 

 一番重要なのが【1】日米金利差です。米FRBは昨年12月まで、利上げに積極的なタカ派でした。一方、日銀は、大規模金融緩和を長期的に継続する方針でした。日米の中央銀行の政策スタンスの違いから、日米金利差が開き、円安(ドル高)が進む期待が続いていました。

 ところが、世界景気の減速が鮮明となり、FRBがハト派に豹変し、ドル長期金利が低下したことから、日米金利差が縮小し、円高(ドル安)の不安が出てきているところです。