前日(8月22日)の市況
ドル/円:安値は108.87円まで
この日のドル/円の安値は108.87円まで。ドル売り優勢のマーケットで、ドル/円は、先週金曜日からこの日まで、何回か下限を試しにいったもののそのたびにはね返され、結局108.50円より下の買いの強さを確認するだけに終わりました。
週末のジャクソンホールまでは材料不足が続きそうですが、この日やや注目されたのは、ライアン米下院議長の発言。「共和党は、年内に税制改革法案を成立させることにコミットする」と述べたことが、トランプ大統領の経済政策の遅れを嫌気していたマーケットにとって明るい材料となって、ドル/円は109円台に戻すと、NY時間には109.64円まで上昇しました。終値は109.552円(前日比+0.595円)。
ユーロ、ポンド:ユーロ/ドルは1.1744ドルへ下落
ドルの買戻しで、ユーロ/ドルは1.18ドルを下抜けると、1.1744ドルへ下落。(チャート2)
ポンド/ドルも売りが強まり、1.2810まで下げて7月12日以来の安値を更新。1.29ドル台の重さを確認しました。(チャート3、4)
今日の予定
日本時間16時に、ドラギECB総裁のスピーチが予定されています。
今日は欧州の指標が多く、ドイツ、ユーロ圏の8月PMI(購買者担当指数)の速報値が発表されます。最近の急激なユーロ高の影響で、製造業PMIが予想以上に悪化するとの見方もあります。先週のECB議事録でも指摘されていたユーロ高に対する懸念が数字となって表れたなら、ユーロ売りの材料になることも考えられます。
今日のサポートとレジスタンス
サポート、レジスタンスとは、テクニカル分析で用いられる用語です。サポートラインは、前回下げたときの安値で、そのレベルで反発したことから「下値支持線」、レジスタンスラインは、前回上昇したときの高値で、そのレベルで反転したので「上値抵抗線」とも呼ばれます。必ずしもこの水準で反発、反転するわけではありません。これらの水準でレートが押し戻されるのか、それとも超えていくのかを見極めることがポイントになります。