前日(8月17日)の市況
ドル/円:ドル売り/円買いを強め大きく下落
先週金曜日のマーケットで大きく下落しました。スペインのテロ事件や、経済界の離反でトランプ米大統領が掲げる経済政策の実現性が一段と後退したことがドル売り/円買いを強めました。ドル/円は金曜日のNY市場で108.59円まで売られて4カ月ぶりの安値をつけましたが、ホワイトハウスがトランプ大統領側近のバノン首席戦略官兼大統領上級顧問の退任を発表したことを受けて109.59円まで急反発。
バノン氏は、白人至上主義的立場をとり、イスラム国からの入国制限などの政策の立案に深く関わるなど、米国内外の人種差別問題を悪化させた張本人とされていました。週明けのドル/円は、高値は109.42円までと重さが残るものの、安値は108.63円と、レンジを下抜けする力にも欠けました。終値は108.957円(前日比-0.246円)。(チャート1)
米国の政治情勢や北アジアの地政学リスクを気にしながらも、マーケットの関心は、米国のイエレンFRB(連邦準備制度理事会)議長と、ドラギECB(欧州中央銀行)総裁が登壇する今週末のジャクソンホールへの経済シンポジウムへと向き始めています。
ユーロ:ユーロ/ドルは1週間ぶりに値を戻し、ユーロ/円は128円まで上昇
ユーロ/ドルは、1週間ぶりに1.18ドル台に値を戻し、高値は1.1827ドルまで(チャート2)。ユーロ/円は127円半ばで下げ止まり、ユーロ/ドルに連れて128円後半まで上昇しました(チャート3)。
今日のサポートとレジスタンス
サポート、レジスタンスとは、テクニカル分析で用いられる用語です。サポートラインは、前回下げたときの安値で、そのレベルで反発したことから「下値支持線」、レジスタンスラインは、前回上昇したときの高値で、そのレベルで反転したので「上値抵抗線」とも呼ばれます。必ずしもこの水準で反発、反転するわけではありません。これらの水準でレートが押し戻されるのか、それとも超えていくのかを見極めることがポイントになります。