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第1回 積立投資(投信積立)で損をする?!積立投資のリスク、ご存知ですか?
尾口 紘一
これからはじめる資産運用&資産形成
尾口紘一(㈱Fan代表取締役)提供レポートです。資産運用の基礎から今話題の投資テーマ、中長期の資産形成に向けた投資戦略まで、幅広い情報提供を行ってまいります。これから資産運用をは…

第1回 積立投資(投信積立)で損をする?!積立投資のリスク、ご存知ですか?

2017/1/4
積立投資には、「貯蓄ができる」「少額から投資を始められる」「リスク分散ができる」といったメリットがありますが、積立投資のデメリットって考えたことはありますか?
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積立投資が注目されているが…

積立投資は、毎月決まった額で同じ商品をコツコツと買っていく投資法です。

欧米をはじめとする多くの国ではすでに一般的であるこの積立投資には、「貯蓄ができる」「少額から投資を始められる」「リスク分散ができる」といったメリットがあり、若い年代の方でも取り入れやすく、中長期の資産形成の手段として近年、日本でも人気が高まっています。

上記のようなメリットで積立投資を紹介している書籍やコラム等も多いので、すでにご存知の方も多いと思います。

では、みなさん“積立投資のデメリット”って考えたことはありますか?

おそらく多くの方は、デメリットと言われてもピンとこないのではないでしょうか。

今回は、積立投資の概要と合わせて、普段はあまり注目されない積立投資のデメリットについてお話します。

 

積立投資の基本は「ドルコスト平均法」

投資の醍醐味は、安値で買い、高値で売ること。

これができれば、投資で損することはありません!

しかし、投資商品は日々価格が変動するため、結局買い時や売り時といったものは過ぎてみないとわかりません。

そこで、毎月決まった額で同じ商品を購入し、購入する投信の基準価額や投資のタイミングを気にせず、価格変動のリスクを抑える方法が“積立投資”です。

毎月決まった額で買い付けるということは…

「価格が安い時は購入する口数が多くなり、価格が高い時は購入する口数が少なくなる」ということになります。

その結果、平均購入単価が平準化できます。

この考え方こそが“ドルコスト平均法”です。

まずは、ドルコスト平均法の考えを用いた“積立投資のメリット”として多く紹介されている例を見てみましょう!

 

記のように、V字のような価格推移をするときに積立投資の場合、価格の下落局面で多くの口数を買うことができます。

積立投資を理解するうえで、“一括投資”※と比較してみます。
(※一括投資とは、投資信託などの金融商品をスポットで購入することです。)

もし1年目に一括投資をしていた場合は…

  • では、1万円が5,000円になってしまうので、投資元本120万円は半分の60万円になってしまいマイナスです。(-50%)
  • では、価格は下落するも1万円に戻るので、元本120万円のまま、つまりリターンはゼロです。(±0%)

基準価額がV字推移する場合は、積立投資のほうが断然効果的であると言えるでしょう。

 

積立投資の落とし穴…?

では、下記のような場合はどうでしょうか?

「右肩上がり」のケース

 

投資開始時に1万円だった価格が、毎年上昇を続け10年後に2万円になった場合

例えば、投資した時期が安値で、その後、毎年右肩上がりで基準価額が上昇した場合、もちろん積立でも一括でも利益が出ます。

一括投資の場合…240万円(+100%)

積立投資の場合…およそ166万円(+39%)

一括投資で購入した場合は、1万円が2万円になったわけですから、投資元本120万円は2倍の240万円になります。

しかし、積立投資をした場合、10年後はおよそ166万円となり、一括投資に比べ、リターンは少なくなっています。

積立投資の場合、基準価額が上昇してく局面では、買える口数がどんどん少なくなります。

一括投資の場合、投資時の一番安かった時に一度で120万円購入できたことにより結果的に、最終のリターンは大きくなります。

「途中までは上昇し、その後下落し続ける」ケース

積立投資のメリットの紹介ではV字の価格推移を例に挙げました。

今回は、「途中までは上昇し、その後下落し続ける」場合を考えます。

投資開始時に1万円だった価格が、5年間上昇し1万8,000円を付けたところで下落に転じ、10年後1万円に戻った場合】

一括投資の場合…120万円(±0%)

積立投資の場合…およそ88万円(-26.5%)

この場合、1年目に一括投資した場合は、10年後も1万円に戻るので120万円のまま変わりません。

しかし、積立投資の場合では、10年後はおよそ88万円になってしまいます。

このケースでは、積立投資でマイナスになってしまいました。なぜでしょうか?

価格上昇局面で継続して購入するため、その後価格が下落してしまったため、平均購入単価が一括投資にくらべ高くなってしまうためです。

いかがでしたか?

積立投資は万能ではありません。実は、上記の2つのケースのように一括投資よりも積立投資が不利になってしまう場合もあるのです。

 

中長期の資産形成で大切なこと

積立投資をする場合“投資を始める時期”というのは、あまり重要ではありません。

一方、一括投資の場合は「買い時(タイミング)」「価格」をきちんと見極める必要があります。

なぜなら一括投資の場合は、買った時よりも売る時の値段が高くならない限りは、利益が出ないからです。

これから投資を始めようと考えている方にとって、その買い時(タイミング)、価格を判断するのは容易ではありません。

「まだ安くなるだろう…」と指をくわえてみていると、いつしか価格が上昇してしまい、買うタイミングを逃してしまうなんてことはよくある話です。

また、仮に安値と判断し、一括購入したとしても、その後さらに値下がりした場合は、価格の推移が気になって仕方がなくなるという事態にもなりかねます。

「少しでも戻ったところで、売ってしまいたい…」と、損切りをして投資をやめてしまうかもしれませんね。

その点、積立投資であれば、価格の推移にあまり一喜一憂せず投資をすることができます。

投資をされる場合は、一括投資であろうと積立投資であろうと中長期で投資対象の金融商品の価格上昇を期待されているはずです。(将来的に下がり続ける金融商品に投資をしようという投資家はいないと思います。)

ただ「いつ」「どこで」「いくらで」投資をしていいのかが、難しいのです。

ゆえにそういったことに気にせずに始められる積立投資がいいのです。

中長期の資産形成で大切なのは、“少しずつでも投資を始めること”そして“継続すること”です。

このような視点で考えた場合、始める時期にとらわれない積立投資は有効な手法でしょう。

また、継続していくという点で考えても、価格の上下リスクをあまり考えずに投資できるので、精神的にも不安にならず気軽に続けていける良い手法であると思います。

上でご紹介したようなデメリットも理解したうえで、ぜひ今後の資産形成に積立投資を検討してはいかがでしょうか。

 

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