また、この反対側のバンドが向きを変えた時に、利食いだけでなくドテンの逆張りで反対方向のポジション(チャートの例ではドテン売り)がワークすることも多いのですが、このチャート例では更に息の長い上昇トレンドが継続しており、失敗に終わっています。
この逆張りで入るタイミングは、バンド幅そのものの変化を見ることでより確実に判断できます。今回のバンドの形状が変化した時点では、まだバンド幅自体は拡大中ですが、これは派生指標のBand Width(バンド幅)を使わないと簡単には判断できません。

今回の例ではボリンジャーバンドだけでわかるという簡易さからバンドの形状の変化によるエントリーとエグジットを取り上げましたが、次回以降はボリンジャーバンドの派生指標であるBand Width、%b、RSIボリンジャーといったものを使って、より的確にボリンジャーバンドによる売買タイミングを見ていくことにしましょう。以下、簡単に予告をしておきます。

  • Band Width
    ボリンジャーバンドの上下幅の差をサブチャート表示したもので、スクイーズからエクスパンション、そしてバンド最大幅を視覚的に捉えることが出来る指標です。
  • %b
    終値とボリンジャーバンドの位置関係を表示したもので、今回のような終値がバンドに達したかどうかであるとか、いわゆるバンドウォークの判断が容易になります。
  • RSIボリンジャー
    RSIの値(%)のボリンジャーバンドで、RSIの値が上側や下側に偏っている場合でも、売られ過ぎ、買われ過ぎを知ることが可能な指標です。

 

※上記画像は開発段階のため、実際の市場価格とは異なる可能性があります。

第3回のポイント

  • 終値が2σを上抜け、下抜けした段階での仕掛けはトレンドを逃さない。
  • トレンドとは反対側のバンドが向きを変えた時は仕切りのタイミング。