TOPIXコア30から銘柄選択する理由
1月7日のレポートでお伝えした通り、私は日本株に買い場が到来したと判断しています。それでは、どんな銘柄を買ったら良いのでしょうか? まずは、日本を代表する大型株から選択した方が良いと思います。これには2つの理由があります。
- まだ日経平均が完全に底を打ったと判断できない。これから業績の下方修正が増える可能性も。不透明な環境下では、大型株の方がディフェンシブ
- いつになるかまだわからないが、日経平均が底を打って反発する初期段階では、大型株を中心に買われる傾向がある。中小型株の多くは、大型株の反発が一巡してから買っても遅くないと考える
というわけで、今日は、東証1部で時価総額が大きい「コア30」に含まれる30銘柄で、昨年2018年の株価パフォーマンスが悪かった5社と、良かった5社の投資魅力についてコメントします。
2018年のパフォーマンスが悪かった5社を抽出
今年はどんな年になるでしょう。日経平均株価は、1~3月が安値で年末にかけて上昇すると私は予想しています。その通りになれば、2018年に下落率が大きかった銘柄が、2019年は大きく上昇する可能性があります。
そこで、投資する候補としてまず注目されるのは、時価総額の大きいコア30銘柄のうち、昨年の下落率が大きかった5社です。
下落率の高い銘柄に投資する場合、小型株ではなく大型株から選ぶべきです。日本を代表する大型株では、株価が大きく下がるうちに割安となり、どこかで下げ止まることが多いからです。ところが、小型株はそうとは限りません。大きく下がった小型株は、そのままずるずる下がり続けることもあります。財務に問題がある場合、構造不況に陥っている場合などです。大きく下がった小型株には、安易に手出しすべきでありません。
東証1部「コア30」:2018年の株価下落率上位5社
順位 | コード | 銘柄名 | 下落率 | 配当利回り |
---|---|---|---|---|
1 | 4502 | 武田薬品工業 | -42.1% | 4.5% |
2 | 6752 | パナソニック | -39.9% | 3.0% |
3 | 6954 | ファナック | -38.4% | 4.7% |
4 | 8306 | 三菱UFJ FG | -34.9% | 4.0% |
5 | 6501 | 日立製作所 | -33.1% | 2.7% |
参考 | ---- | 日経平均株価 | -12.1% | ---- |
出所:楽天証券経済研究所が作成
注:配当利回りは、今期1株当たり年間配当金(会社予想)を1月7日株価で割って計算。上昇率は2017年末株価から2018年末株価までの変化
2018年は、景気敏感株が大きく下がる中、ディフェンシブ株(世界景気の影響を受けにくい株)の値もちが良かった年でした。パナソニック、ファナック、日立製作所は、代表的な世界景気敏感株であり、世界景気が悪化する懸念で売り込まれたものです。