今日は、2019年の日本株見通しをお伝えします。

2019年1~3月は「世界景気悪化を織り込む局面」、4~12月は2020年の世界景気回復を織り込む局面と予想

 2019年の日本株は、3月安値・12月高値と予想しています。年初安、年末高のパターンです。年初は、2019年の世界景気悪化を織り込んで、日経平均株価は軟調に推移すると思われます。ただし、2019年4月以降は、2020年の世界景気回復を織り込んで、上昇に転じると考えています。

 日経平均の3月安値は1万8,000~2万円、12月高値は2万3,000~2万5,000円と予想しています。

 株価低迷が続く1~3月が日本株の良い「買い場」になると判断しています。

2019年1月には、世界景気減速を示す指標の発表が増えると予想

 年初は、世界景気悪化を織り込む局面と考えています。2018年に最初に変調を来したのは、中国でした。貿易戦争の影響で、設備投資に急ブレーキがかかっています。中国に工場を作って欧米に輸出するビジネスモデルが維持できるか疑問符がついたため、中国での設備投資計画を一時凍結する企業も出ています。

 米国景気は今のところ好調ですが、2019年には減速が鮮明になると考えています。米景気が減速局面に入っていることに気づくのは、経験則では1月が多いと言えます。10~12月期は、クリスマス商戦があり季節的に経済活動が活発なので、景気が減速局面に入っていても気づきにくいからです。季節的に経済活動が停滞する1~3月に、景気が減速局面に入っていることに気づくことが多くなります。

 GDP(国内総生産)規模で世界第1位の米国と、第2位の中国景気の調子が冴えないと、世界全体に景気減速感が広がるでしょう。当然、日本も影響を受けます。中国景気の減速、資源価格下落を受けて、設備投資関連株や、素材・市況関連株の業績が悪化すると考えられ、今期(2019年3月期)の企業業績(会社予想)は、今後、下方修正が優勢になると思います。

東証1部上場3月期決算、主要841社の純利益(前期比):2016年3月期実績~2019年3月期予想

出所:楽天証券経済研究所が作成