個別株に投資をするのではなく、任せるところはプロに任せて「ズボラ」に投資をしながらも、驚くほど利益を出している人気投資ブロガーさんに2019年の投資術を直撃!
米国株の「たぱぞう」さん、投資信託メインの「虫とり小僧」「吊ら男」「renny」さんに激動の平成マーケットの中で勝ってきた投資術と来たる2019年の対策をお聞きしました。勝つためのヒントを見つけながらぜひ2019年の投資の参考にしてください。
投資術を確立してから利益を上げ続けている4名。分野や投資術が異なりますが、5つの共通点がありました。
1.長期投資
どんな株価も、上昇期もあれば下落期もあります。正確に予測するのは極めて困難です。
「世界経済は成長と後退を繰り返しながらも緩やかに発展し続く」という資本主義社会の原理を逆手に取り、「長期で利益を得る」戦術をとっています。そのため下落相場でも動じず、淡々と投資をし続けています。
2.分散投資
運用分野はそれぞれですが、一つに絞る投資をしていません。吊ら男さんは「日本株式、先進国株式、新興国株式それぞれのインデックスファンド」を。虫とり小僧さんは、「国内株式、先進国株式、新興国株式、国内債券、先進国債券、新興国債券、国内REIT、海外REITの8資産を均等に配分したバランスファンド」をメインに運用しています。
また、アクティブファンド派のrennyさんも何かをひとつに資産を集中させるのでなく、複数の銘柄を保有しています。どれかひとつ暴落してもどれかが好調なら損失を抑えることができます。
3.全資産をつぎ込まない
4人の投資額などを見ると収入から生活費を抜いたほとんどを投資に回していそうですが、そうではありません。ある程度は預金に充てています。それがゆえに景気が後退して資産が目減りするようなことがあっても不安に陥ることはないといいます。rennyさんはリーマンショック後、52カ月にわたってマイナス状態が続きましたが、それでも預金があったため焦ることはなかったそうです。自分の資産のうち、どの程度を投資に回すかじっくり検討したいですね。
4.手間暇をかけていない
個人投資家というと毎日何時間も企業研究や情報収集を行っているという印象があります。しかし、4人は証券会社の口座にログインすることさえ、滅多にないといいます。例えばたぱぞうさんは、個別株投資をしていたときは毎日1~2時間情報収集などに充てていましたが、ETF(上場投資信託)に切り替えてからはガクッと減ったそうです。
「ズボラ投資」を信条とする吊ら男さんにいたっては、年に何度か運用成績をチェックする程度とのこと。投資信託やETFなら時間的な制約のある人でも気軽に挑戦できそうです。
5.ブレない
最後に投資方針や投資スタイルにまったくブレがないというのも4人の共通点です。投資を始めた当初は個別株を買ったりFXを購入したり、いろいろトライしていますが、一度自分のやり方、スタイルを決めてからはそれを貫いています。「ちょっとうまくいくと欲が出て、もっと稼げるものをやってみようなどと考えがちです。
しかし、慣れないことに手を出してもうまくいくわけがない」と言うのは吊ら男さん。もちろん、投資方針そのものを変えるというのはアリです。しかし、興味の赴くままアレコレ手を出すのは避けるべきでしょう。
――今回はこの「ブレない」投資術にいたるまでを経緯と、2019年の投資術をお聞きしました。