日経平均がこう着相場から抜け出た理由
日経平均株価は、9月13日から20日までの5営業日で約1,070円上昇。三角保ち合いのこう着相場から上抜け、約8カ月ぶりとなる2万3,674円まで回復しました(20日)。
トランプ米政権は17日、対中制裁関税第3弾(2,000憶ドルの輸入相当分)の発動を表明しましたが、関税率の追加幅を当初予定の25%から10%に引き下げたことや、自民党総裁選に向けた「アベノミクス継続」期待を背景に株式買い戻しが先行しました(20日の総裁選は安倍晋三首相が再選を果たしました)。
中国政府当局による景気対策や株価下支え策を巡る観測を支えに、中国株式や人民元に落ち着きが見られ、為替相場でドル/円が堅調であることも株価の回復に寄与しました。
また、株価が下値を切り上げてきた要因として「業績見通し改善」に注目したいと思います。
日経平均を一つの株式とした場合の予想EPS(1株当たり利益)は1,736円程度に回復。予想EPSの水準は昨年同時期と比較して約2割増加しています(図表1)。
また、市場心理(センチメント)の改善で、予想PER(株価収益率)は、2013年以降のレンジ(13~16倍)の下限であった13倍前後から徐々に回復しています。日経平均が年初来高値(2万4,124円)を上抜けるには、米中や日米の通商交渉進展、中国市場の安定、ドル/円の堅調(円安)など外部環境の改善が待たれます。
図表1:日経平均のトレンドを支える業績見通し改善
アノマリーにならう「日米株式の年末高」に期待
長期市場実績に基づくアノマリー(平均的傾向)にならうと、「米国株も日本株も秋から年末にかけて上昇しやすかった」という季節性が見られます。
最近の事例では、2014年、2016年、2017年に「年末高」が見られました。
図表2は、過去20年間(1998~2017年)の米ダウ平均と日経平均の年間推移を指数化したものです(年初を100とした場合)。ダウ平均は夏場前後の株価調整を経て9月末ごろにボトム(底値)をつけ、日経平均はやや遅れて10月ごろから「年末高」に向かった傾向が見てとれます。
米国で古くから言われている相場格言「Sell in May and go away, but remember to come back in September(5月には株式を売って相場から離れたほうが良い、しかし9月には再び戻ってくることを忘れないように)」は、「9月が株式投資の好機となりやすいことを忘れるな」という教訓を伝えています。
米国の投資信託(ミューチュアルファンド)やヘッジファンドの節税対策売買が影響してきたとの説が有力ですが、理由を特定することはできず、今年の年末高を保証することもできません。ただ、市場参加者がこうした「季節性」を頭に入れながら売買する可能性に留意したいと思います。
図表2:日米株式の季節的傾向(過去20年平均)
また、米国市場には「中間選挙翌年(大統領選挙前年)の株価は堅調となりやすい」という興味深い経験則もあります。
来年(2019年)は中間選挙翌年にあたり、市場参加者が年末にかけてこうした「選挙サイクル」を視野に入れる可能性もあります。第2次世界大戦後(1945年以降)の歴史を振り返ると、「共和党政権下の中間選挙翌年に米国株の暦年騰落(とうらく)率は全てプラスだった」という市場実績があります。
図表3で見るとおり、1945年から昨年までのダウ平均の暦年騰落率平均は+8.4%でした。このうち、中間選挙翌年(大統領選挙前年)の同平均は+15.1%だったことが確認できます。
そして「共和党政権下の中間選挙翌年(全9回)」の平均は+17.4%と一段と堅調で、全ての回(年)で暦年騰落率がプラスだったことが分かります。中間選挙では概して政権与党(現在は共和党)が劣勢となったことが多く、与党が大統領選挙年に向け、その前年(中間選挙翌年)に景気浮揚に力を入れた例が多く、特に共和党は「ビジネス寄り=株価にプラス」の経済政策を打ち出してきたという説が有力です。
これも、選挙サイクルと関連づけた市場実績の傾向(アノマリー)でしかなく、来年も同様となる保証はありません。ただ、中間選挙の結果次第で、トランプ共和党が大統領選挙(2020年秋)に向け、景気に追い風となる政策を打ち出していく可能性はありそうです。
























































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