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なぜ個人投資家は波乱相場で大きく負けるのか?
足立 武志
知って納得!株式投資で負けないための実践的基礎知識
株式投資がうまくいかない、という個人投資家の皆様へ。実践をベースにした「すぐに役立つ真の基礎知識」は、お客様の株式投資戦略に新たなヒントを提供。負けない、失敗しないためにはどのよ…

なぜ個人投資家は波乱相場で大きく負けるのか?

2018/7/13
・日本株の現状はどうなっているか?
・この程度の下落は日常茶飯事
・今年の運用成績はマイナスで全く問題ない
・そもそもなぜ大きく負けてしまうのか?
・波乱相場は絶好の買い時といえるか?
・もし「〇〇ショック」が到来したら…
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 日本株の下落が続いています。こんなとき、小さな損失で抑えるようにできるかどうかで投資成績に大きな差がつきます。大きく負けないためのポイントをお伝えします。

 

日本株の現状はどうなっているか?

 日本の株式市場は、7月に入り、さらに厳しさを増しています。7月6日時点の日経平均株価、TOPIX(東証株価指数)、マザーズ指数を、2017年末と比較すると次のとおりです。

(順に、2018年7月6日終値・2017年末終値)
・日経平均株価:2万1,788円14銭・2万2,764円94銭
・TOPIX:        1691.54・1817.56
・マザーズ指数:1025.24・1231.99

 このように、3指数とも、今年に入ってからはマイナス圏で推移しています。特にマザーズ指数は今年の下落率が16.7%に達しています。個人投資家の肌感覚に最も近いのはマザーズ指数と思われますが、これが2割近くも下落しているということは、個人投資家の投資成績にもかなりのダメージを与えているはずです。

 また、年初来安値更新銘柄数も7月5日には500銘柄を超え、まさに下落相場真っ只中という状況です。

 

この程度の下落は日常茶飯事

 このように、日本株はまさに「波乱相場」の様相を呈しています。本コラムをご覧の個人投資家の中にも、「最近は株式投資の損失が膨らんで頭が痛い」という方が多いのではないでしょうか。

 しかし、あえて厳しい話をしますと、はっきり申し上げてこの程度の株価下落は全く珍しくありません。日常茶飯事レベルといっても過言ではありません。

 筆者自身、20年間株式投資を続ける中で、この程度の下落は何度経験したか覚えていないほどです。

 あくまでも筆者の主観ですが、今回の下落は、世界中を震撼させた2008年のリーマンショックの5分の1以下の規模、2年前の2016年初頭に発生して個人投資家の多くが大きな損失を被ったチャイナショックの半分以下の規模です。

 つまり、この程度の株価下落は乗り切って当たり前、損失が日々膨らむと頭を抱えていては、これからの日本株のマーケットで生き残ることはできません。

 

今年の運用成績はマイナスで全く問題ない

 とはいえ、株価下落を乗り切る=損失を出さずに乗り切る、という意味ではありません。今年の運用成績は、マイナスになるのが当たり前ですから、マイナスで全く問題ありません。重要なのは、どのくらいのマイナスで抑えるかということです。

 1つの目安としては、株価指数と同水準のマイナスであればひとまずは良し、とします。通常、個別銘柄の方が株価指数より値動きが大きいですから、株価指数程度の下落で収めることができれば及第点と考えられます。

 現時点でいえば、マザーズ指数がかなり大きく下落していること、個人投資家は新興市場銘柄を保有しているケースが多いことなどを加味して、年初からの損失が10%程度に収まっていれば十分だと思います。

 損失を取り戻そうと今のような相場環境で無理をすると、逆にさらに傷口を広げることになりかねません。ある程度の損失は許容し、次の機会でしっかりと成果を出せるように準備しておけば全く問題ありません。

 中長期投資を主体した株式投資の場合は、どうしてもマーケットの値動きの影響を受けます。株価指数がマイナスであれば、自分自身の運用成績がマイナスであっても問題ないのです。

 

そもそもなぜ大きく負けてしまうのか?

 ところで、今回のような波乱相場となると、個人投資家の多くは大きく負けてしまいます。それはなぜなのでしょうか?

 ここを良く理解しておかなければ、今後も同じ過ちを犯してしまいます。逆に、なぜ個人投資家が大きく負けてしまうのかを知ることで、今後過ちを繰り返さないようにするにはどうすればよいかを考えることができます。

 個人投資家が波乱相場で大きな損失を被ってしまう理由は、以下の2つです。

(1)株価が値下がりしてもいつまでも保有株を売却することをせず、持ち続けてしまう
(2)株価が値下がりしている途中に株を買ってしまう

 ですから、この2つの行動をしないようにするだけで、大きな損失を回避することが可能です。
 そのための対処法の1つが、筆者が日々実践している「25日移動平均線を割り込んだ銘柄は売却する」「25日移動平均線を割り込んでいる限りは新規買いをしない」というものです。

 

波乱相場は絶好の買い時といえるか?

 筆者は、株価が値下がりを続けている間の新規買いはするべきではないと考えていますが、一方でここまで株価が下がったのだから絶好の買い時だ、とする考え方もあります。
 一体、どちらの考え方が正しいのでしょうか?

 これは永遠のテーマともいえますが、筆者は波乱相場で大きく値下がりした株を値下がりの途中で買う場合のメリットとリスクを考えたうえで投資行動を決めるべきと思っています。

メリット:買った直後から反発した場合、安い株価で買い仕込むことができる
リスク:買った後も下落が止まらない場合、大きな損失につながる

 要は、メリットとリスクのどちらをより重要視するかだと思います。
筆者は、株式投資で最も重視しているのが「大きな損失を避ける」ことです。値下がり途中で株を買う場合、その後のさらなる株価下落に巻き込まれる可能性があり、これが大きな損失につながってしまいます。

 確かに成功すれば安値で買うことができますが、失敗すれば大きな損失につながりかねない……こう考えると、筆者の中には、株価が値下がりしている途中で買うという選択肢はありません。

 

もし「〇〇ショック」が到来したら…

 ここで、前半で申し上げたことを思い出してください。今回の波乱相場は、規模でいえば日常茶飯事レベルであること、2008年のリーマンショックや2016年のチャイナショックとは比べ物にならないほど小規模の下落であること……。

 つまり、今回の下落相場で、値下がりを続けている株を買うという選択をした場合、もしリーマンショックやチャイナショック級の下落に至るとしたなら、ここから株価がさらに大きく下落し、致命的なダメージを受けかねないのです。

 株式投資は、たった1回でも大失敗をすると、再起不能なほどのダメージを受けます。それを避けるためには、株価が下落している途中での安易な買いは慎むこと、これに尽きると思います。

株式投資を長い間続けていれば、下落相場はどうしても避けられません。もし今回の下落相場をうまく乗り切ることができなかった方も、上記の注意点に気を付けて、次回以降は同じ轍を踏まないようにしてくださいね。

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