JTの投資魅力
JTは、営業利益率(2018年12月期・会社予想ベース)25.3%の高収益企業です。喫煙人口が減少していく中で衰退していくイメージをお持ちの方もいるかもしれませんが、実態は安定高収益です。自己資本比率53.8%と財務内容も良好です。
JTは株主への利益配分に積極的な企業で、予想配当利回りは4.8%(6月20日時点)です。
4.8%の配当利回りはとても魅力的ですが、それだけではありません。6月末の株主に、自社製品を贈る優待も実施しています。JTの自社製品というと、たばこかと思うかもしれませんが、そうではありません。ご飯の詰め合わせ、水の詰め合わせなどを選ぶことができます。ただし、優待内容は予告なく変更されることがありますので、適宜会社のホームページでチェックするのがいいでしょう。
JTは株式市場では不人気です。国内の喫煙者減少が不安材料となっています。飲食店での受動喫煙を減らすために喫煙制限を強める法案が、衆議院を通過したことも逆風です。東京都は、さらに制限を強める「受動喫煙防止条例」の設定を検討しています。
ただし、実際には国内のたばこ事業は、喫煙者が減っても継続的に値上げすることで、収益を維持してきました。少数事業者が独占的に供給している製品では、通常、一方的値上げは、独占禁止法の観点から認められません。タバコ製品は事実上、その例外となっていると考えられます。
JTは次世代たばこで出遅れ、国内で米フィリップモリスの「アイコス」に水をあけられていることも不安視されています。JTは、次世代たばこ「プルームテック」を拡販し、これから巻き返しをはかるところです。
JTの魅力は、財務内容良好で利益率が高いこと。それに加えて、買収巧者であることです。喫煙者が増加している新興国でたばこ会社を次々と買収し、利益を成長させてきました。
KDDIの投資魅力
KDDIも高収益企業です。営業利益率(2019年3月期・会社予想ベース)は19.8%と高水準です。財務も良好で、自己資本比率は56.7%。安定成長企業と言えます。会社計画では、今期(2019年3月期)純利益は6期連続で最高益を更新する見込みです。
株主への利益還元に積極的で、今期は16期連続の増配を計画しています。KDDIは、3月決算企業です。中間決算期末(9月末)と本決算期末(来年3月末)に、配当金を得る権利が確定します。
KDDI株を保有すると、配当金とは別に年1回(3月末)、優待品を受け取る権利が確定します。同社が注力する物販サービス「au WALLT MARKET」の「全国47都道府県のグルメ品」から自由に選べるカタログギフトがもらえます。
KDDIは、長期保有すると優待内容が増加する制度としています。100株を保有する場合、保有期間5年未満の株主には3,000円相当、5年以上保有すると5,000円相当のカタログギフトと内容がグレードアップします。
KDDI株は、携帯電話事業の競争激化懸念で株価の上値が重くなっていますが、業績は好調です。世界景気に影響されずに安定成長を続けています。携帯電話収入は、減少し始めていますが、通信と融合したライフデザイン事業の利益拡大によって成長を続けています。これからも安定高収益を維持していくと予想しています。
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