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iDeCoで始める「売らない運用」「売りから入らない運用」術
山崎 俊輔
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iDeCoで始める「売らない運用」「売りから入らない運用」術

2017/3/13
ここ数か月はiDeCoこと個人型確定拠出年金をうまく活用するための投資術の記事を書いてきました。iDeCoの活用方法を考えることは、実は投資初心者や普通に会社員をしながら投資とつきあっていく個人にとって「ちょうどいい投資戦略」を考えることでもあります。
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iDeCo投資術を考えることは、投資初心者のための投資戦略を考えることでもある

ここ数か月はiDeCoこと個人型確定拠出年金をうまく活用するための投資術の記事を書いてきました。iDeCoの活用方法を考えることは、実は投資初心者や普通に会社員をしながら投資とつきあっていく個人にとって「ちょうどいい投資戦略」を考えることでもあります。

なぜなら、プロのファンドマネージャーでもなければ専業の個人トレーダーでもない私たちは「時間的制約」と「知識や情報の制約」を抱えて投資に臨んでいるからです。

まず時間的制約です。プロのファンドマネージャーは仕事として運用に携わっていますから、あなたが本業の仕事に従事している時間をすべて投資のために振り向けられます(会議等はあるでしょうが)。専業の個人トレーダーも同じです。つまり彼らとは違う投資戦略が必要なのです。

次に知識や情報の制約です。そもそも投資を仕事としており持てる時間の多くを学習や情報収集に回すことのできるファンドマネージャーや専業トレーダーと、知識や情報量でかなうはずがありません。これは認識しておくべき投資条件の差です。アクセスできる情報の差が縮まってきたとはいえ、情報を得る制限はいかんともしがたいわけです。

逆に言えば、普通の会社員は仕事や家庭に支障のない投資方法を考え、かつ運用成績においても大きく下回らないような戦略を考える必要がある、ということになります。

損失が生じたとき、できうる限り「売らない運用術」を考える

まず考えてみたいのは、「売らない運用術」です。もう少し正確に言えば「売る回数は極力減らす運用術」ということになります。

売る回数を増やすと、そのために時間を割き、また判断を必要とします。当然ながら知識も必要となります。

iDeCoはリアルタイムトレードを前提としたダイナミックな回転売買ができません。投資信託の売買を前提としているからですが、むしろこれを売買回転数を控えた投資戦術を採用するきっかけにしてはどうでしょうか。

具体的にはドルコスト平均法の実行です。といってもiDeCoは指定日に(口座引き落としなら26日に)指定金額を強制的に引き落としし、指定された運用商品を自動的に買い付けしますので、ほっておいてもドルコスト平均法の手法は実現されます。

このとき、市場が上がっても下がっても買い付けは自動化しておくことは一般個人の投資としてはチャンスの拡大につながります。長期的に市場の回復が期待できるのであれば(期待できないという人はそもそも投資をしなくてよい)、市場の下落時に投資入金することが重要であり、これをドルコスト平均法の実施で実現できるからです。

そもそも下げ相場において自由意志で追加投資を行うことは時間と知識(および経験)のうえでなかなか困難です。しかしiDeCoの積み立てをして、むしろほったらかしにしていた人ほど、毎月の追加購入が安値仕込みにつながり、市場の回復があったとき、結果として運用成績を高めてくれるのです。

また、リバランス、つまりアセットクラスごとの保有割合を調整する作業もバランス型投資信託を保有することで回避できます。バランス型ファンドは運用計画で示された資産配分と実際の運用状況が乖離すると、投信会社のほうでリバランスを行ってくれるので、自動的に資産配分が戻ります。結果として部分的利益確定や部分的な安値仕込みになります。個人が日々マーケットチェックをしてリバランスを行うより負担は圧倒的に軽くなります。

リバランスを自動化する費用として考えれば、年0.1~0.2%くらいの信託報酬はありうると思います。資産額200万円なら年2,000円(0.1%として)くらいのイメージです。

といっても、そもそも信託報酬が年1%を超えるならそれは高すぎの部類ですから、バランス型ファンドといっても時代に合った割安設定の商品を選びたいものです。

iDeCoでは「売りから入れない運用術」を考える必要がある

もうひとつ、iDeCoをきっかけに考え直してみてほしいのは「売りから入れない投資術」です。投資のベテランになってくると信用取引をできるようにし売りから入る売買も行うことが当たり前なのだ、という風潮があります。FXは為替市場を見ながら買いからも売りからも入れなければいけないでしょう。しかし、個人投資家が本当に「売り」からの投資をすべきかは疑問に思います。

経済成長の対価を世の中と企業と投資家がシェアするものが投資だと考えれば、投資は買いから入り、企業の成長を待つだけの時間を与え、投資家は待つだけで収益を得ることができるはずです(資金を投じて待つ、というリスクをとった行為に対する報酬的側面がリターンである)。

短期的な利殖をねらうがあまり、またレバレッジを効かせてしまうために短期的な損失を許容できないがゆえに、売りから入ると投資のチェックに時間を割く必要がでてきます。

一般的な投資信託や人気ファンドマネージャーが運用を行う投資信託なども、基本的には企業の成長に対して「買い」で投資し、その成長の果実が値上がり益となっています。

普通の個人の投資においても、「売りから入る」を封印してみると、むしろ投資に対する労力は下がります。売りから入るのが個人投資家の成長だと無理に考えず、iDeCoで「買いだけでできる投資」を考えてみてはどうでしょうか。

リーマンPart4でも焦らず、売るのはアベノミクス4まで待て

そうするとiDeCoの基本戦略は「果報は寝て待て」に近いものになります。

市場が上下動しようともあまり頓着せずに、定期的な買い付けを続け、十分に市場は値上がりした時期にかつ、自分の退職年齢も見えてきた場合にのみ投資ポジションを低くしていけば(投資信託を手放し定期預金等を増やす)いいからです。

具体的に例えてみれば

「リーマンショックPart2のような事態にあっても売らずに買い続ける。むしろPart4くらいまで売らずに買い続けたい」

「上昇相場が今来てもあまり慌てずアベノミクス4くらいのタイミングを待つ。50代半ば以降にやってきた上げ相場までほとんど手つかずでもいい」

という感じです。もちろんそのときは○×ショック、○×ミクスの名前を冠するのは別の会社や別の人名になるでしょう。もしかするとコイケノミクスと呼ばれているかもしれません。

もしかすると市場の下げが近くやってくるかもしれません。そのとき慌ててiDeCoの残高を売り飛ばし損失確定しないようにしてください。

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