投資家が注目している「FOMC(米連邦公開市場委員会)」ってご存知ですか?  実はこの委員会でアメリカの「金利」を決めているのです。今回はなぜ、アメリカの金利が注目されているのかについてお伝えします。

 

みや:投資初心者のトウシル編集者。

 

 

 

 

金子:外資系証券会社で過去約17年間にわたり金利・為替・株式などに携わり、現在楽天証券、債券担当。元米国公認会計士(カリフォルニア州)。

 

 

 

アメリカは金利を上げている

みや:前回で金利は、銀行や債券の利息や利子のことだと分かりました! 今回は、アメリカの金利について教えてください!それほど話題になっている理由が分からなくて。
かねこ:金利は経済や景気と密接につながっている大事な指標だったよね。
お金を貸してほしい人は、金利が低いほうがいい
お金を預けたい人は、金利が高いほうがいい

つまり、お金を借りても返せなくなるから、景気がよくないと金利は上げられないってこと。

みや:2018年はアメリカは金利を上げていました。
かねこ:そう!そこが大きなポイント!アメリカは景気がいい、お金を借りる人も多少の利子を払ってでもやっていける、という強い意志の表れなんだ。
みや:金利で、景気を読み解けるんだ!
かねこ:下の図は、金利を利上げや利下げをしたすぐあとに株価が動いていることが分かるよ。

<アメリカの株(SP500)と金利の関係>

出所:ブルームバーグ

かねこ:リーマンショックのときには、0.25%だったアメリカ金利。その後は景気回復をみて、金利も上げているね。今は上の図の「5」の段階で、利上げもしながら株価上昇をしているね。
みや:ほんとだ!
かねこ:今のアメリカ金利は、1.75%。銀行に100万預けると1万7,500円増える。
みや:え!? そんなに増えるの!リスクもほぼないし、アメリカの銀行に預金したい!

かねこ:ほんとにそう思う? 
みや:え?何か問題でも?
かねこ:いや、普通そう思うよね。それが、みんなが金利を気にしている理由なんだ。
株ではなく預金にお金が流れると、株価が下がる傾向にある。つまり、会社の価値が下がり、そして経済の景気も下がる……と負の連鎖がおこる。
みや:そしたらまた、低金利…。