前日(2月6日)の市場概況
ドル/円:109円台に戻すが、まだ安心できない
ドル/円は、東京時間に108円台前半へ下げた後、NY時間に109円台後半まで反発。この日は株価の動きを眺めながらの取引となりました。
東京時間のドル/円は、日経平均株価が大幅に下落したことで、108.45円まで下落。日経平均が1,000円以上も値下げしたにもかかわらず下げは限定的で、欧州時間朝には109円台まで回復しました。
NY市場でダウ平均は乱高下しましたが、引けにかけて500ドルを超えて上昇。ドル/円も109.65円まで上値を伸ばしました。終値は109.583円(前日比+0.436円)。
1月にNY株が高値を更新していたときも、ドル/円は一緒に上昇していたわけではありません。「株高イコール円安」という相関関係はすでに失われたと考えると、今回の株価の暴落に連動してドル/円が急落しなかったことも理解できます。とはいえ、マーケットはまだ神経質な状態が続いています。株価が再び下落することになれば、2017年の安値である107.31円が視野に入ってくるでしょう。しばらくは株価の動きを気にしながらの取引になりそうです。
ユーロ/ドル:1.2400ドル台に戻す
ユーロ/ドルは、NY時間に1.2314ドルまで下げたあと1.2400ドル台まで反発。(チャート2)
NY株価の暴落がドル売りにつながるとするならば、ユーロは対ドルで買われていたはず。ところが、実際にはユーロもポンドも逆に売られています。この動きは、世界の株式市場の急落から逃げ出したマネーが安全通貨(セーフヘブン)であるドルに流入したと捉えるべきでしょう。
豪ドル/ドル:安値更新後、反発
RBA(オーストラリア準備銀行)はこの日の会合で政策金利の据え置きを決定。マーケットは、RBAの金融政策より も株式市場のことで頭が一杯だったため、ほぼ無反応でした。
豪ドル/ドルは、1月末の0.8100ドル台から下げが続き、この日は0.7834ドルまで下値を拡げました。豪ドルは、いわゆる「リスク通貨」の代表であり、株価下落によるリスクオフの影響を受けて下げていましたが、NY株価の反発で0.7900ドル台に戻して引けました。(チャート3)
豪ドル/円:急反発
豪ドル/円は、今週始めに87円を完全に割ってから下げ足が強まり、この日は84.99円まで下落。しかし、NY株の買戻しに連れて86.64円まで大きく戻しました。(チャート4)