(指標)日経平均

先週の予測

 国内の決算発表が本格化し、機関投資家は動きにくいため方向感が出にくく、2万3,500~2万4,000円のレンジを想定しました。

結果

 週始めは米国のつなぎ予算の不成立で政府機関の一部が閉鎖されたことで、上値の重いスタートとなりました。

 しかし、米国のつなぎ予算がすぐに合意されたことで、米国株式が3指標そろって最高値更新。これを受けて1月23日(火)の日経平均は、先物主導で2万4,000円台を回復しました。しかし、これはたった1日だけで、その後は1ドル=110円を切る円高となったことで、米国株高にもかかわらず、2万3,500~2万4,000円のボックスの下限を試す動きとなり、週後半は3日続落で引けました。高値2万4,129円(1月23日)、安値2万3,592円(1月26日)でした。

 今週も先週に引き続き、為替次第ということになります。円高が一服して円安方向にぶれると、本格化する決算発表で好決算が相次げば2万3,500~2万4,000円の中で2万4,000円を試す動きが想定されます。円高水準のままで決算が盛り上がらなければ2万3,500~2万4,000円のレンジの中での方向感のない展開となりそうです。

 

(指標)NYダウ

先週の予測

 前週末の19日(金)中に、債務上限問題で与野党対立し、つなぎ予算が期限切れで成立せず、政府機関の一部が閉鎖されたことで、これが長引くと株価の上値は重くなるとしました。ただし、10~12月の好決算期待で下値は限定的としました。

結果

 週始めの1月22日(月)は、朝方は閉鎖を嫌気し、一時▲97ドルまで下げましたが、午後につなぎ予想が合意されると大幅上昇となり、NYダウは+142ドルの2万6,214ドルとなり、3指標とも最高値更新となりました。このあともまちまちながら最高値更新が続き、NYダウは1月25日(木)2万6,458ドルまで上昇し、2日連続の最高値更新をしました。減税効果への期待が続き、10~12月期の決算も好調なものが続いています。

 週末の1月26日(金)は、好決算が続き、さらに経済指標も好調でトランプ大統領がダボス会議でTPPへの復帰を示唆したこと、円安も加わって3指標がそろって最高値更新となりました。NYダウは3日連続の最高値更新で+223ドルの2万6,616ドルの高値引けでした。

今週の予測

 今週は、FOMC(1月30~31日)や、トランプ大統領の一般教書演説が注目となります。FOMCでは、声明文の中で今後の利上げ(年3回は想定されている)の条件を読み取れるかがポイントとなります。一般教書演説では、TPPへの復帰を示唆するなど保護主義的な政策が和らいでおり、さらに積極的なインフラ投資計画が発表されれば株式市場にとっては追い風となります。

 

(指標)ドル/円

先週の予測

 暫定予算の期限切れによる政府機関の一部閉鎖が長引いたり、日銀やEU(欧州連合)の金融緩和の出口についての思惑が出てくるとドル売り、円高が高まるとしました。
結果的には、米国の為替政策をめぐってリスク回避のドル売りが高まりました。ムニューシン財務長官の「ドル安は貿易にとって良いことだ」との発言や黒田総裁の日本経済は穏やかな成長で2%の物価目標に近づいている発言からドルが売られ一時1ドル=108.28円までの急激な円高となりました。その後、トランプ大統領が「最終的には、強いドルを望む」という発言で一服し、108.63円で引けました。

今週の予測

 今週は、米国の為替政策をめぐって方向性を見極める動きのため、もみあいとなりそうです。ムニューシン財務長官の「ドル安容認」発言とトランプ大統領の「強いドルを望む」発言は、トランプ大統領の一般教書演説でどうコメントされるのか注目となります。多分、11月の中間選挙をにらんで短期的なドル安政策で米国の経済を盛り上げ、その後は長期的には強いドルを望むということだと思われます。1ドル=108~110円のレンジが基本。