前日(1月12日)の市場概況
ドル/円:昨年11月以来の110円台
金曜日、東京時間のドル/円は、111.20円を中心に小動き。堅調な株式市場をよそにドル/円を買う動きは見られず、欧州時間には逆に110円台を試す動きが始まりました。
NY時間に発表された注目の米12月CPI(消費者物価指数)、小売売上高はおおむね良好な結果でした。FRB(米連邦準備制度理事会)の利上げペースに変更なしとの安心感もあって111.69円まで反発。しかし、マーケットの流れはドル売りで、ドル/円もこの動きに抗しきれず再び111円を割ると、11月27日以来の安値1110.91円をつけました。終値はやや戻して111.04円(前日比-0.233円)。(チャート1)
ユーロ/ドル:3年ぶり高値をつける
ユーロ/ドルは、1.20ドル前半から急上昇。欧州時間序盤には1.21ドル台へ乗せ、その後も勢いは衰えることなく、NY時間終盤には、2014年12月29日以来約3年ぶりの1.2217ドルまで上値を伸ばしました。(チャート2)
先週公表されたECB(欧州中央銀行)議事録はタカ派的と受け取られユーロ買いが強まったのですが、さらに上昇が加速した背景は、メルケル首相の与党とSPD(社会民主党)のドイツ2大政党が連立政権樹立にむけて暫定合意したとの報道。昨年9月から続く政治的ゴタゴタがようやく解消に向かうとの期待が強まりました。
ポンド/ドル:ブレグジット以来の高値
スペインとオランダが、EU(欧州連合)は英国の離脱条件を緩和して英国との緊密な関係を維持すべきと、ソフト・ブレグジットを支持しているとの報道で、ポンド/ドルは1.35ドル台前半から200ポイント以上も急騰。英国にとっては非常にポジティブな話であり、ポンド/ドルは2016年6月の英国民投票以来の高値となる1.3743ドルまで上昇しました。(チャート3)
ユーロ/円:135円台を回復
ユーロ/ドルの3年ぶり高値に連れて、ユーロ/円は3営業日ぶりに135円台を回復。(チャート4)