前日(01月09日)の市場概況

ドル/円:112円前半まで下げる

 日本銀行が、10年超ゾーンの超長期国債の買い入れオペの減額を公表したことで、東京時間にドル/円は、113.17円から112円台なかばへ急落。日銀が緩和姿勢を弱め、日米金利差が縮小するとの思惑がドル売り/円買いにつながりました。海外市場でも売りは続き、NY時間に112.36円の安値をつけました。引けにかけてはやや戻し、終値は112.638円(前日比-0.442円)。【チャート1】

 今回の件が、日銀の政策変更なのかというと、黒田総裁が明言しているように、緩和政策のスタンスは変わっていません。とはいえ、マーケットが日銀の金利上昇の動きに対していかに敏感になっているかを示した動きといえます。

 また、最近のドル/円は株価に対する反応も鈍くなり、ダウが過去最高値を更新しても、ドル/円は113円台で伸び悩んでいました。日銀のニュースは、マーケットが買いあぐねはじめていたところに、タイミング良い円材料になったところもあります。

ユーロ/ドル:3日続落

 この日のユーロ/ドルは1.1915ドルまで下落。先週金曜日に発表された欧州HICP(消費者物価指数)が伸び悩んでいたことがきっかけでユーロ売りが始まったのですが、年末から急速に積み上げてきたユーロの買い持ち調整といった色合いが強く、マーケットのセンチメント変わったわけではありません。【チャート2】

ユーロ/円:連れ安

 ドル/円、ユーロ/ドルが共に下げたため、ユーロ/円は134.04円まで下落しました。下げ幅は、今週に入りすでに2円以超となっています。【チャート3】