米利下げ、年内に0.75%~1%?

 今週17~18日のFOMC(米連邦公開市場委員会)で、FRBが利下げを行うことがほぼ確実です。利下げ幅は0.25%となると考えられています。一時0.5%となるとの期待がありましたが、8月のコアCPI(消費者物価指数)が前月比0.3%上昇と高かったことから、利下げ幅は0.25%との見方が増えています。

 18日のFOMCのもう一つの注目点は、FOMCメンバーによる年末のFF金利予測(中央値)が発表されることです。それを見ることによって、年内あと何%の利下げが見込まれているかが分かります。

 FRBは11月6~7日、12月17~18日のFOMCでもさらに0.25%の利下げを行う可能性が高いとみられています。そうなると、年内に合わせて0.75%の利下げが行われることになります。

 金融市場の一部に、年内3回と考えられる米利下げのうち、どれか一つが0.5%の利下げとなるとの期待もあります。その場合は、年内に合わせて1%の利下げとなります。

 一方、日本銀行は利上げスタンスを維持しています。今週26~27日の日銀金融政策決定会合では政策変更はないと考えられますが、日本のインフレ率も高まっていることから先行き、利上げしていくスタンスです。日米金利差の縮小を見つつ、さらなる円高が進む可能性があります。

 こうした中、米国株は高値で堅調です。インフレが低下して米景気ソフトランディング期待が高まる中、利下げが続く期待があることが好感されています。

米インフレ率(CPI総合・コア指数前年比上昇率)推移:2020年1月~2024年8月

出所:米労働省より楽天証券経済研究所が作成

 8月は総合インフレ率が2.5%まで低下したことが好感された一方、コアインフレ率が3.2%と高止まっていることが懸念されました。コアCPIが前月比で0.3%上昇と想定以上の伸びであったことを受け、FRBは9月の利下げは0.5%ではなく、0.25%にとどめるとの見方が広がりました。

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