クイズの正解:B社は買っていくべき、A社は買うべきではない

 A社は、買うべきでありません。

 B社は、積極的に買っていくべきと思います。

【1】ファンダメンタルズ分析では、どちらも「買い」

 A社もB社も、成長株投資の一番おもしろいところに見えます。両社とも前期(2024年3月期)は赤字ですが、今期(2025年3月期)に会社予想では売上高が急増して黒字に転換する見込みです。

 会社予想通りの業績が達成できるとすると、成長株投資の一番おもしろいところです。ただし、今期はまだ始まったばかりで、本当に会社予想通りの業績になるか分かりません。

【2】テクニカル分析では、A社は「売り(または様子見)」、B社は「買い」です。

 テクニカル分析は、株式投資で重要な武器ですが、必ず当たるものではありません。7割当たれば良い方で、3割は外れます。従って、テクニカル分析だけで、自信を持って判断することはできません。

【3】ファンダメンタルズとテクニカルの総合判断

 A社はここで買うべきではありません。業績予想を見ると買いたくなりますが、株価チャートには警戒シグナルが出ています。会社の予想はあまりに楽観的でまず達成はムリ、ということに投資家が気付き始めたのかもしれません。

 B社は積極的に買っていきたいところです。業績予想を見ると「買い」ですが、本当に業績予想が達成できるか、まだ分かりません。ただし、株価チャートを見ると、業績予想の達成確度は高いと見て買い始めている投資家が増えてきているようです。

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