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「セルインメイ」より「相場は相場に聞け」
足立 武志
知って納得!株式投資で負けないための実践的基礎知識
株式投資がうまくいかない、という個人投資家の皆様へ。実践をベースにした「すぐに役立つ真の基礎知識」は、お客様の株式投資戦略に新たなヒントを提供。負けない、失敗しないためにはどのよ…

「セルインメイ」より「相場は相場に聞け」

2015/6/18
「セルインメイ」と騒がれた5月相場も、結局は株価上昇で終わりました。「株価はいつ大きく下がってもおかしくない」という専門家の指摘に従って持ち株の大半を売ってしまい、後悔している個人投資家も少なくないのではないでしょうか。
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「セルインメイ」と騒がれた5月相場も、結局は株価上昇で終わりました。「株価はいつ大きく下がってもおかしくない」という専門家の指摘に従って持ち株の大半を売ってしまい、後悔している個人投資家も少なくないのではないでしょうか。

そこで今回は、筆者がこの「セルインメイ」の5月相場をどのように過ごしたのか、そして今後いつ来てもおかしくない株価急落への備え方についてお話しします。

「相場」に聞いた結果、多くの持ち株をそのまま保有した筆者の5月相場

今年は、5月に入る直前の4月30日に日経平均株価が500円幅の急落を見せました。その時はさすがに筆者もその後の株価下落を少し警戒しましたが、筆者が日頃から自ら実践している売買ルールを崩すことはありませんでした。

筆者の売買ルールは至って単純です。保有株のトレンドが上昇トレンドから下降トレンドに転換した可能性が高まった時点で保有株を売却する、というものです。ですから、4月30日の急落により株価が下降トレンドになった銘柄はその後売却しましたが、上昇トレンドを維持している銘柄は売却せずにそのまま保有しました。そして、一旦売却した銘柄でも、その後上昇トレドに復帰したため買い直しをしたものもあります。

その結果、5月相場はかなり多めのポジションを維持したまま終わりました。中には1カ月で株価が大きく上昇した銘柄もいくつかあり、もし「セルインメイ」を鵜呑みにして保有株の大部分を売ってしまっていたら、せっかくの利益を得るチャンスを逃してしまうところでした。

つまり、筆者は「セルインメイ」だとか「株価急落の恐れあり」などと専門家がいくら騒ごうとも、株価が上昇トレンドを維持している限り持ち株は売らずに保有を続けたのです。「相場は相場に聞け」という有名な投資格言がありますが、筆者はまさに保有株を売るべきか、持ち続けるかどうかを専門家ではなく「相場」に聞いたのです。

「評論家」より「投資家」の話に耳を傾けよう

筆者は、仕事柄新聞・雑誌・ネットなど、株式投資や資産運用に関する専門家や評論家の記事によく目を通していますが、率直に言って、自身の資産運用に役立つと思える記事にはあまり巡り会えません。

筆者が役に立たない、もっと厳しい言い方をすれば初心者・初級者の個人投資家にとっては有害にさえなり得ると思うのは、「今後日本株は大きく下がる」などという、将来の株価の予測です。

もし専門家・評論家が書いた「5月相場はセルインメイによる急落に要注意」などという記事を投資経験の浅い個人投資家が読んだら、株価急落が、不安で不安で仕方がなくなって、売る必要のない保有株を売ってしまうかもしれないからです。

もちろん、専門家・評論家も、何らかの根拠を持って株価が下がると主張しているのだとは思います。また、確かに近年の日本株の動きをみると、5月に株価が大きく下がるケースが多かったのも事実です。2年前の2013年は、5月23日に突然日経平均株価が1,000円以上急落したのは記憶に新しいところです。

でも、毎年5月に株価が大きく下がるわけではありません。そうならない年も数多くありました。どうなるか分からない未来を予想して、株価が逆の目に動いてしまえば元も子もありません。千載一遇のチャンスを逃してしまうことにもつながりかねないのです。

もし株価が急落するという専門家・評論家を信じて保有株を売却した結果、その後株価が大きく上昇して利益を得ることができなくても彼らは何も責任を取ってくれません。でも、投資家は、起こった結果全てに責任を持たなければならないのです。

とすれば、予想が外れても痛手を被らない評論家・専門家の見解ではなく、失敗したら自らが損失を被る投資家の話に耳を傾けるべきではないかと思います。

巷には常に株価急落の材料が溢れている

確かに、株価が大きく下がる恐れのある懸念材料はいくつもあります。今であれば、いつまでもくすぶり続けるギリシャ問題もそうですし、低迷する景気実態とは裏腹に株価が急上昇している中国でいつバブルが崩壊してもおかしくありません。そして、アメリカがいよいよ利上げをするとなれば、アメリカ株が大きく下落し、それが日本に波及することも大いに考えられます。

でも、このような、株価にとってマイナスの材料というのは常に存在するものです。万年弱気の評論家はこうした材料をネタに「株価が近いうちに急落する」などと煽り立てますが、いつ急落するのか、そしてそもそも本当に急落するのかなど誰にも分からないのです。

いつ起こるか分からない急落にビクビクしていると、せっかくのチャンスをものにできません。単純に株価が上昇トレンドにある間は新規買いをして持ち株は保有を続ける、そして株価が下降トレンドに転じたら持ち株は売却して新規買いは控える、これだけで十分だと筆者は考えます。強気で臨むべきときは強気を維持し、守るべき局面が来たらしっかりと守りを固めればよいのです。

ブラックマンデー級の急落に対してどのように備えればよいか

上昇トレンドだった株価が徐々に下降トレンドへ移行し、最終的に株価が大きく下落する、という流れをたどるのであれば、下降トレンドに転じた銘柄を順次売却していくことで十分に対応することができます。ただ、ブラックマンデーのような突然の急落に見舞われてしまえばそうはいきません。

でも、ブラックマンデー級の急落がいつ来るかなど誰にも分かりません。必要最低限の対策さえしておけばよいのではないかと思います。

筆者が実際に行っているのは、掛け捨ての保険という意味合いで、プットオプションを少量買っておくという方法です。株価が急落すればプットオプションの価格は何十倍~何百倍にも上昇しますから、保有株の下落による損失をある程度は埋め合わせることができます。

もしくは、突然の急落がいつ来てもよいように、どんなに強気であっても投資可能資金の例えば30%は常にキャッシュで置いておく、という戦略もよいと思います。ある程度キャッシュで残しておけば、急落に見舞われても精神的に落ち着いて相場を眺めることができます。特に、すでにある程度の資金を保有していて、ここから無理に勝負して高いリスクを取る必要性もない、という方であれば大いに検討すべきでしょう。

情報が溢れる現代社会、専門家や評論家の見解を参考に将来の株価を予想しようとしても、人により言うことがバラバラでかえって混乱してしまいます。そもそも将来の株価など予想しても当たらないものですから、相場の声に耳を傾けて相場の流れ、つまりトレンドに従った売買を続けていくのが良いのではないか、これが長年日本株への投資を続けている筆者の「投資家」としての見解です。

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