どのような銘柄がGC銘柄に分類されるのか?
GC銘柄は倒産リスクが他の銘柄より高いわけですが、では具体的にどのような状況の銘柄がGC銘柄に分類されるのでしょうか?
監査・保証実務委員会報告第74号「継続企業の前提に関する開示について」によれば、以下のような項目が列挙されています。
- 売上高の著しい減少
- 継続的な営業損失の発生又は営業キャッシュ・フローのマイナス
- 重要な営業損失、経常損失又は当期純損失の計上
- 重要なマイナスの営業キャッシュ・フローの計上
- 債務超過
- 借入金の返済条項の不履行又は履行の困難性
- 社債等の償還の困難性
- 新たな資金調達の困難性
- 債務免除の要請
実際に決算短信に記載されている注記をみてみましょう。コモンウェルス・エンターテインメント(7612)の平成26年3月期決算短信では、継続的な営業損失の発生および営業キャッシュ・フローのマイナスの状態であること、および資金繰りの面で制約があること(運転資金の新規調達が困難であること)を理由に、ゴーイング・コンサーン情報が注記されています。
初心者はGC銘柄を避けるのが無難だが・・・
ゴーイング・コンサーン情報の開示は、他の銘柄に比べて倒産リスクが高いということを企業自らが投資家に向けて発表しているようなものですから、個人投資家にとっては非常に有用な情報です。
確かに、倒産などにより上場廃止になった銘柄をみると、その多くがGC銘柄です。したがって、特に初心者の方などで、投資先が倒産してしまうことはどうしても避けたい、というのであればGC銘柄を投資対象から外しておくのが無難です。
しかし、中級者以上の個人投資家であれば、あえてGC銘柄を投資対象とすることにより、大きな利益を得ることも可能です。筆者もGC銘柄に投資することはよくあります。
次回は、GC銘柄の中には高リターンをもたらすものが少なくない理由、そして筆者のGC銘柄への対処法をお伝えする予定です。