液晶テレビへの買い替えサイクルが追い風、スカイワースの大幅な収益成長を予測
現地コード | 銘柄名 | 株価 | 情報種類 |
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00751 | 創維数碼控股有限公司(スカイワース・デジタル) |
8.04 HKD (01/06現在) |
株価 企業情報 チャート |
BOCIは中国国内で今後、ブラウン管テレビから液晶テレビへの買い替えが急速に進むと予測。業界大手のスカイワース・デジタルの収益見通しを楽観し、同社株価の先行きに強気の見方を明らかにした。中国政府がこのほど、農村部向けの補助金支給制度「家電下郷」を強化し、対象製品の価格上限を引き上げる方針を示したことが業界全体の追い風になるとの見方。これまで1台3500元だった補助金支給対象品(テレビ)の価格上限が5000元に引き上げられるとみて、これが液晶テレビの買い替え需要を喚起するとの期待感を示した。中でも、「家電下郷」制度に基づくテレビ販売市場で2009年下期に20%のトップシェアを獲得したスカイワースに政策の大きな恩恵が及ぶとみている。
BOCIによると、国内のテレビ保有世帯は約4億5000万軒に上るが、うち液晶を含むフラットテレビの保有世帯はわずか6000万軒。スカイワースはすでに液晶テレビへの買い替え需要の取り込みに成功しており、テレビ販売台数全体に占める液晶の割合を09年9月中間期に80%まで伸ばした(前年同期は28%)。
BOCIは液晶テレビの中でも特に、LEDバックライト搭載型が次の成長エンジンになるとの見方。LED型の利幅は従来型(CCFL)を大幅に上回っており、同社経営陣によれば、LED型の粗利益率は約50%。国内販売台数に占めるLED型の販売比率は現在の5%から、11年3月通期には約30%に拡大する見通しという。BOCIはまた、利益率の低い国内でのブラウン管テレビ生産事業から将来的に撤退する可能性に触れ、同社にとってプラスになるとの見方を示している。 一方、同社のOEM事業部門では生産台数の約80%をブラウン管テレビが占めるが、経営陣は10年には液晶テレビの割合が50%に上昇するとみている。OEMの大口顧客はフィリップス、東芝、日立。スカイワースは海外で自社ブランド製品の販売を行っていないため、OEM部門と自社ブランド部門との利害の衝突は発生しておらず、今もOEM顧客基盤を拡大させている。 BOCIは同社の09-12年度の増収率が年率30.9%に達すると予想。中でも国内売り上げが同34%の伸びを示すとみている。10年3月通期の国内販売台数については液晶テレビ610万台、ブラウン管テレビ100万台を見込み、液晶テレビに関しては11年度に730万台、12年度に840万台への伸びを予測している。また、液晶テレビへのシフトに伴い、国内平均販売価格が10年度に1台当たり2561HKドル、11年度には3372HKドルに上向くと想定し、粗利益率の伸びも予想。液晶テレビの粗利益率が約50%と、09年9月中間期の粗利益率22.7%(液晶とブラウン管を含む)を大幅に上回る点に言及した。こうした点から、BOCIは2009-12年のEPS伸び率が年率61.8%に達するとの見方を示し、同業銘柄の中で最高水準にある同社の収益成長力を高く評価している。