2009年7-9月期は46%増益、特別項目が利益を押し上げ

現地コード 銘柄名 株価 情報種類
02883 中海油田服務股フン有限公司(チャイナオイルフィールド)  8.39 HKD
(10/29現在)
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チャイナオイルフィールド(COSL)が発表した2009年7-9月期決算(中国会計基準)は、純利益が前年同期比46%増の17億8000万元だった。1-9月期の純利益は同2%増の28億1000万元。

7-9月期の好業績は主に繰延収入10億7000万元の差し戻しによるもの。この収入はセミサブマーシブル型(半潜水型)リグの契約が英BPによりキャンセルされたことに伴い計上が先送りされていた。特別項目を除いた7-9月期のコア利益はBOCIの推定で10億5000万元と、4-6月期を37%上回っている。昨年9月に買収したCOSLドリリング・ヨーロッパ(CDE、旧アウィルコ・オフショア)の利益貢献が大きかった。

BOCIはチャイナオイルフィールドの10-12月期業績が大幅に減速すると予想。同社が通常、この時期に機材の検査や修理を実施し、関連コストの大部分を計上している点を考慮した。

BOCIは、当期の繰延収入差し戻しの影響を加味し、2009年度予想利益を11%引き上げた。次年度以降の予想値については据え置いている。また、2009年度予想PERを10倍から15倍に上方修正。これは2007年半ばから2008年半ばまでの株価低迷時期の前に維持していた水準で、米国の競合各社は最低でも2009年予想PER20倍で取引されている。中でもSchlumberger、Halliburton、Baker Hughesの3社は23-24倍にある。原油価格の値上がりを背景に石油会社が設備投資を拡大するとみて、投資家は石油サービス会社の業績が2009年に底を打ち、来年は業績が急回復するとみている。BOCIは同社の株価の先行きを強気の見方に維持している。