2009年1-9月期純利益は1.8%増、市場コンセンサスに即した水準
現地コード | 銘柄名 | 株価 | 情報種類 |
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00941 | 中国移動(香港)(チャイナ・モバイル) |
78.75 HKD (10/21現在) |
株価 企業情報 チャート |
チャイナ・モバイルが発表した2009年1-9月期の純利益は、前年同期比1.8%増の839億3000万元。BOCIの予想をおよそ1%上回り、大方の市場コンセンサスに沿った結果だった。1-6月期の数値から判断すると、2009年7-9月の純利益は前年同期比2.6%増の286億元。
1-9期の加入純増数は5340万件で、9月末時点の加入総数は5億840万件となった。総通話時間は前年同期比19.5%増の2兆1340億分と、BOCI予想を2%下回った。MOU(1契約当たり月間平均通話時間)はほぼ横ばいの489.5分だった。
売上高は同8.9%増の3269億8000万元、ARPU(加入者1人当たりの月間収入)は75元とBOCIの予想に即した水準。ただ、1分当たりの平均料金は0.153元と前年同期を9.3%下回った。
現金支出は12.8%増の1592億4000万元。EBITDA(税引き・利払い・償却前利益)は5.5%増の1677億4000万元。EBITDAマージンは53.0%から51.3%に、純利益率は27.5%から25.7%にそれぞれ低下した。
『c114.net』などの中国メディアによると、チャイナ・モバイル仕様の基本ソフトAndoroidを利用したレノボ製の「OPhone」が4999元から発売される見通し。これはチャイナ・ユニコムが販売する米アップル「iPhone 3G(Wi-Fi非対応)」の最も安いモデルと同じ価格帯であり、BOCIはこの価格設定について高すぎると判断している。レノボ「OPhone」がWi-Fiのほか、中国の独自無線LAN規格「WAPI」、中国版ワンセグの「CMMB」に対応しているとしても、中国独自の3G規格であるTD-SCDMAのサービスエリアが十分確保されていない点がネックとなっている。TD-SCDMAの受信環境の問題が解決されるにはしばらく時間がかかるとみられる。それまでの経過措置として、チャイナ・モバイルは「OPhone」やコンテンツ配信サイト「mmarket.com」を積極的にプロモーションし、契約者ベースの維持に努めているとBOCIは判断している。
同社の1-9月期の業績を踏まえ、BOCIは同社の通年の純利益が予想を上回る可能性を指摘。現状では予想値を据え置き、株価の先行きについては強気の見方を維持している。