2009年6月本決算はコア利益が2%増、賃貸部門は21%増益
現地コード | 銘柄名 | 株価 | 情報種類 |
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00016 | 新鴻基地産発展(サンフンカイ・プロパティーズ) |
112.00 HKD (09/16現在) |
株価 企業情報 チャート |
サンフンカイ・プロパティーズ(SHKP)が発表した2009年6月本決算は、純利益が前年比63%減の104億HKドルだった。不動産資産の再評価損益を除いたコア利益は同2%増の124億HKドルで、BOCIの予想を5%上回った。BOCIは投資不動産の評価益を見込み、2010年予想1株NAV(純資産価値)を18%引き上げ144.30HKドルに設定。株価は現在、これに対して22%のディスカウント水準で取引されている。BOCIはこれを割安とみて、株価の先行きについて強気の見方を維持している。
09年6月末時点で同社が香港に保有する開発用地は1590万平方フィート。新界地区には2400万平方フィートの農地も保有している。09年度の不動産販売部門の利益(関連・合弁会社含む)は前年比10%増の71億1300万HKドル。主な販売物件は、沙田の「Peak One」、西九龍の「The Cullinan」、元朗の「La Grove」など。09年度は「The Cullinan」、「The Latitude」、「Peak One」、「La Grove」、「Lime Habitat」の販売が開始され、香港物件の売上高は前年比96%増の225億HKドルに上った。10年度には「Aria」、「Ap Lei Chau Inland Lot 129」、「Tuen Mun Town Lot 465」が発売される。「Latitude」の販売は10年度から11年度に延期されたが、「YOHO Midtown」の完工時期は11年度から10年度に前倒しになった。この結果、09-12年度の住宅プロジェクト完工計画は、119万平方フィート、278万平方フィート、229万平方フィート、231万平方フィートとなる。さらに、向こう数カ月の間に農地の住宅への地目変更が完了する見通し。
香港に保有する投資不動産は2600万平方フィート(09年6月現在)。09年度の賃貸収入(共同出資物件含む)は前年比18%増の97億6000万HKドル。内訳は52%がショッピングモール、32%がオフィス、8%が住宅物件、4%が駐車スペース、4%が工場などとなっている。同部門の営業利益は同21%増の73億HKドルと、BOCIの予想を5%上回った。「ICC」、「Harbour View Place」、「Millennium City 6」などの新規取得物件が予想以上に貢献した。完工前契約が順調で、入居率は93%と高水準を維持している。同社は現在430万平方フィートの新規賃貸物件を開発中。数年以内にこれらが完成し、さらなる賃貸収入の増加が見込まれるが、BOCIは10年度の営業利益については前年比10%増と予想している。
中国に保有する開発用地は09年6月末現在5230万平方フィート。投資用の完工物件は300万平方フィート。開発用地の70%以上は高級住宅およびサービスアパートメント用。09年度は広東省中山市に「The Woodland Phase III」を完工。「Lake Dragon」、「The Arch」、「MIXC Residence」、「Taihu International Community」の販売が好調で、事前契約を含む中国の物件売上高は前年比4.9倍の32億HKドルに上った。ただ、中国事業の利益貢献は向こう2年間10%以内にとどまるとBOCIは予想している。