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リスク選好が回復-ナスダックにみる成長期待(香川睦)
香川 睦
3分でわかる!今日の投資戦略〔平日毎朝8時掲載〕
楽天証券経済研究所の窪田真之と香川 睦が、日本株市場の分析と投資戦略をレポートします。 ともに元ファンドマネージャーであり、国内外のマーケット動向に精通。運用者、分析者としての幅…

リスク選好が回復-ナスダックにみる成長期待(香川睦)

2017/4/28
市場は米景気対策、朝鮮半島情勢、フランス大統領選挙にいったん安堵。リスク選好が盛り返して米国では株式と長期金利が上昇。不透明感後退で市場の視線はファンダメンタルズに戻りつつある。ナスダック総合指数は最高値を更新して初の6000ポイント台乗せ。
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執筆:香川睦

今日のポイント

  • 市場は米景気対策、朝鮮半島情勢、フランス大統領選挙にいったん安堵。リスク選好が盛り返して米国では株式と長期金利が上昇。ドル円の底入れを機に日本株も上昇した。
  • 不透明感後退で市場の視線はファンダメンタルズに戻りつつある。日米市場ともに業績改善期待は根強く、決算発表や業績ガイダンスに応じて株価は下値を切り上げる動き。
  • ナスダック総合指数は最高値を更新して初の6000ポイント台乗せ。海外の成長を期待するなら、ナスダック100指数と指数連動型投資商品(ETF)にも注目していきたい。

(1)グローバルリスクを巡る不透明感がやや後退

ドル円相場と国内株式の重石となっていた3大グローバルリスク(米トランプ大統領による景気対策、朝鮮半島情勢、フランス大統領選挙の行方)を巡る過度な警戒感が後退しました。ドル円に強い影響を与える米長期金利は、トランプ政権が大型減税に取り組む姿勢を示したことを機に反転上昇。朝鮮半島情勢では北朝鮮がICBM(大陸間弾道ミサイル)発射や核実験に踏み切らず、フランス大統領選挙では「EU(欧州連合)残留派」のマクロン候補が決戦投票に進んだことに市場は安堵。通貨オプション市場では、ドル円のリスクリバーサル指標(ドル円の先行き警戒感が強まると低下、警戒感が緩和すると上昇する)が急反発しています(図表1)。「リスク回避の円買いニーズ」が後退した(ドル円に底入れ感が出てきた)ことを契機に日経平均は下値を切り上げる動きに転じました。

図表1:ドル円、米長期金利、リスク選好指標

(出所: Bloombergのデータより楽天証券経済研究所作成(4月27日))

(2)米国市場の業績改善見通しは根強い

米国市場では、投資家の姿勢がリスクオフ(回避)からリスクオン(選好)に転じたことで、株式が買われる一方、債券や金が売られる動きがみられました。前述の通り、政治リスクや地政学リスクがいったん安定し、トランプ政権が大型減税を中心とする税制改正の方針を発表するとの期待も追い風となりました。税制改革の中身(法人税率や最高所得税率の引き下げ幅など)を巡っては、議会の承認が不可欠であるため、その実現性を楽観はできませんが、いったん後退した政策期待が持ち直した格好です。一方、決算発表で企業業績が総じて改善傾向にあることも再認識されています。決算発表をすでに済ませた企業を含め、S&P500指数を構成する大手企業の1-3月期の業績(平均EPS(1株当り利益))は前年同期比10.1%の増益となる見込みです(Bloomberg集計による市場予想平均)。2017年通期のEPSも前年比大幅増益で最高益を更新する見通しとなっています(図表2)。セクター(業種)別には、IT(情報技術)セクターが前年同期比18.2%増益、金融セクターは同11.8%増益、素材は同11.4%増益、エネルギーセクターは同316.9%増益が見込まれています(エネルギーセクターは昨年同時期の業績低迷が発射台となるため増益率が大きくみえます/Bloomberg集計による市場予想平均)。世界景気の回復基調に加え、米国では景気刺激策や規制緩和の効果も期待されており、景気敏感セクター(業種)を中心に業績が改善基調にあることが株価の堅調に寄与していく可能性に注目したいと思います。

図表2:S&P500指数の動向と業績(EPS)見通し

(出所:2017年以降のEPS予想はBloomberg集計による市場予想平均/楽天証券経済研究所作成(4月26日))

(3)米国市場にある成長期待-ナスダック100指数に注目

米国市場では今週、成長企業群で構成される米国のナスダック総合指数が史上最高値を更新して初めて6000ポイントを突破したことが注目されました(年初来騰落率は+11.9%/26日時点)。こうしたなか、ナスダック100指数も年初来騰落率で+13.9%とさらに堅調となっています。ナスダック100指数とは、ナスダック総合指数を構成する約2500銘柄の中で「時価総額が大きい100社(金融を除く)」で構成されています。その特徴は、ハイリスク・ハイリターン(「高ベータ(β)」とも呼ばれます)で、同指数が上昇もしくは下落する場面では、市場平均(S&P500指数)より変動が大きかった経緯が挙げられます。ただ、過去約10年で振り返ると、ナスダック100指数のパフォーマンスは、日本株式はもちろん米国株式(市場平均)や世界株式、新興国株式をも大きく上回ってきた市場実績がわかります(図表3)。ナスダック100指数は、米国経済の成長の源泉である「世界をリードする技術革新、国際競争力、新陳代謝の結実」を反映したものと言えるでしょう。米国でも「秀でた成長期待」を反映する投資成果を期待することが可能と考えます。

図表3:ナスダック100指数の相対推移

(注:2007年初を100とした市場平均指数の相対推移を表示)
(出所: Bloombergのデータより楽天証券経済研究所作成(4月21日))

ナスダック100指数は、ハイテク(IT)分野、バイオテクノロジー分野、ニュービジネス分野の代表的企業群から構成されています。時価総額が大きい順に銘柄を挙げると、アップル(AAPL)、アルファベット(GOOG/グーグルの持ち株会社)、マイクロソフト(MSFT)、アマゾン・ドット・コム(AMZN)、フェイスブック(FB)、コムキャスト(CMCSA)、インテル(INTC)、シスコシステムズ(CSCO)、アムジェン(AMGN)などが上位銘柄です。各サブ・セクターで競争力が強いリーディング企業群と言えるでしょう。こうした銘柄群に分散投資することで、ナスダック100指数に連動した投資成果を目指すETF(上場投信)が米国(NY取引所)と日本(東証)に上場されています。米国上場の海外ETFには「パワーシェアーズQQQトラストシリーズ」(シンボル:QQQ)、東証上場のETFは「NASDAQ-100ETF」(コード:1545)があります。中長期の視野でこうしたETFに投資することで、海外(米国)市場にある高成長期待を資産運用に取り入れることが可能となりますので、注目したいと思います。

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