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投資で社会をよくするか寄付で社会をよくするか
山崎 俊輔
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投資で社会をよくするか寄付で社会をよくするか

2014/12/17
3年前の12月、寄付と投資の関係についてコラムを書きました。久しぶりに寄付と投資について触れてみたいと思います。
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3年前の12月、寄付と投資の関係についてコラムを書きました(クリスマスと年始にお金の幸せを少し考えてみる)。久しぶりに寄付と投資について触れてみたいと思います。

気持ちよくクリスマスや新年を迎えるにあたって、寄付を年末に行うことは、とてもいい試みだと思います。経済的にゆとりのある人は社会的責任としての社会貢献を求められており、そうした責務を果たしたことにもなりますし、何より自分自身が精神的満足を得られます。

欧米であれば、セレブや実業家が多額の寄付をすることはよくニュースにもなりますし、利益の1%ないし可処分所得の1%をメドに寄付をすることはよくあります。

わが国においても、3.11の震災後寄付をする人が増えたといわれていますが、ネット証券に口座を保有しリスク資産形成を行っている意識の高い皆さんには、「10,000円単位」の寄付を考えてみて欲しいと思います。

とはいえ、「お札レベルの寄付といっても、どうすればいいのかよく分からないし、その意味をどう位置づけるべきか不明確だ」と考える人も多いと思います。

そこで「個人投資家が考える寄付の位置づけとつきあいかた」をまとめてみたいと思います。

投資は社会をよくするしくみでもある

寄付の話をする前に投資家の皆さんに伝えておきたいのは「投資もまた社会をよくするしくみ」であるということです。国債や地方債を通じた債券投資であっても、社会インフラを充実させ経済発展や安全な社会維持のための資金となっています(赤字国債は困ったものですが)。そのうえで元利が戻ってくるわけです(破綻さえなければ)。

社債や株式を通じた企業への投資は、企業の事業活動を支える資本の担い手となることです。企業はいろんな事業活動を行いますが、基本的には世の中を維持し発展させるビジネスでなければ企業の成長も期待できませんから、私たちは経済的利益を得るだけでなく、社会の維持・発展にも貢献していることになります。

例えば、トヨタ自動車のプリウスにしても、開発から販売までにかかるコストを用意できなければ実現はできなかったでしょう。しかし今では同社を支える車種のひとつに成長しましたし、燃費もよく環境負荷も低い車が世に出たことになりました。ライバル社も切磋琢磨することで価格競争や機能競争も進み、値段も下がり燃費もさらに向上しました。私たちは投資を通じて自分の財布を暖めるだけではなく、社会もよくする役割を担っているわけです。

日々の株価の値動きに追われるあまり、私たちは投資が中長期的に世の中をよくする、というイメージは持ちにくいのですが、ときどき「自分の投資資金は世の中をよくする資本でもある」と考えてみるといいと思います。

(ただし、社会貢献意識が高すぎると、競争力が落ちた企業に執着してしまうことがしばしばあるので注意すること)

寄付は国家の関与と別に社会をよくするしくみ

寄付が世の中をよくする仕組みであることは誰でも疑いないことと思います(政党への寄付などはちょっと性格が異なりますが)。

しかし投資に対して、寄付は自分の資産として成長することはありません。寄付をした団体がその活動資金として用いるものであって、個人にとっては資産の減少です。また、私たちはその使途についてはゆるやかに希望を伝える程度にとどまります(多くの団体は寄付金の使途を申告できるが厳密なものではない)。

NPOや国際的に活動をする団体、地域の問題を解決すべく奮闘している団体は、ほとんどすべてが資金問題に直面しています。国からの助成を受けられる場合もありますが、限られているのが実態です。また、国の助成に頼るのではなく取り組むべき社会的課題はたくさんあります。

このとき、寄付の妙味は「納税額の一部をシフトできる」という点です。寄付金控除の拡充により、寄付額の多くは確定申告により還付を受けられることになっています(領収証を団体より得ておく必要あり)。これを読み替えれば「国に納税して社会再配分するのではなく、寄付をする団体に税の一部を直接手渡すことができる」ということだからです。

寄付金控除の対象となる団体は、活動実績もしっかりしており寄付金額を有効に活用してくれることも期待でき、その点でも安心して寄付ができます。もし、活動テーマに賛同できる団体があって、寄付を募っているのであれば、投資とはまた違った形で社会をよくする仕組みに参加してみてはどうでしょうか。

投資と寄付、その違いを整理し組み合わせてみよう

投資と寄付はどちらも社会をよくする仕組みの一部です。個人投資家は投資と寄付を上手に使い分けてみるといいと思います。

投資は社会をよくするとはいえ投資元本の維持は重要で、最終的には運用成果を意識しなければなりません。寄付は寄付額が戻ることはありませんが、精神的な幸福感を得るとともに、経済的にもうまくやりくりできている(投資においても上手に運用益を獲得できている!)自分に対するちょっとした後ろめたさも解消することができます。

もちろん何億円も寄付するのはビルゲイツに任せて、私たちは個人投資家の背丈にあった寄付をすればいいのです。今年得られた運用益の1%とか、今年の年収の1%程度でも、十分な寄付額になります。個人投資家として投資を続けながら、無理のない範囲で寄付もしてみてはどうでしょうか。

なお、寄付金控除については年内の入金ができ領収証を得ておけば来年2月の確定申告に間に合います。個人投資家にとって確定申告は手慣れたものでしょうから、この点でも寄付のハードルは下がるはずです。譲渡益の申告だけではなく、寄付金控除も忘れずに申告しておきましょう。

寄付と投資、その組み合わせを考える

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