【米ドル/円】米経済指標の改善受け、底堅く推移
昨日までの動向
米ドル/円は昨日、小陽線引け。約70ポイント程の狭いレンジでの値動きとなりました。
東京市場序盤、米ドル/円が小幅上昇。
10日、東京時間早朝5:00に発表された RBNZ(NZ準備銀行) オフィシャル・キャッシュレートで政策金利は2.50%で据え置かれたものの、ボラードRBNZ総裁が「2010年半ばに刺激策解除を開始する見込み」等と発言。2010年での利上げの可能性を示唆した事に加え、東京時間9:30に発表された豪州雇用統計で11月の新規雇用者数は事前予想の5,000人増を大幅に上回る3.12万人増となりました。米ドル/円は豪ドル/円、NZドル/円の上昇に牽引され、10日東京時間朝方88.30-35レベルにまで上昇する展開となりました。
ただ、円売り一巡後は、前日の米格付け大手スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)によるスペイン格下げが改めて注目され、対ユーロで円買いが強まった流れがドル円にも波及。アジア株も軟調推移となったこともあり、ドル円相場は88円を挟んだ値動きとなりました。
NY市場で米ドル/円は再び小幅に上昇。
NY時間に発表された、米新規失業保険申請件数は事前予想45.5万件のところ結果 47.4万件となり幾分増加したものの、3週連続で50万件を下回る内容となりました。米雇用情勢が最悪期を脱し、30万~40万件という通常の水準に戻りつつあることが確認されたことから、来月の雇用統計に対する明るい材料となりました。また、米10月貿易赤字は前月比-7.6%の329億ドルとなり、9月の357億ドルから赤字幅が市場予想に反して縮小。米経済指標を好感した動きや低調な30年債入札結果を受けた債券利回りの上昇を受け米ドル/円は一時88.40-45レベルへ反発。ただ、その後はクリスマス休暇を前にした薄商いの中、方向感に欠ける相場展開となり88円台前半レベルでのもみ合いとなりました。
本日の展望
クリスマス休暇を前に商いも低調となってきており、短期的にはやや方向感が乏しい展開となっています。DMIのADXは弱含みでボラティリティーの低下を示しています。大局的なリスクは引き続き米ドル安方向にあり、下値目途として直近上げ幅の半値押しにあたる87.80-85レベルやフィボナッチ61.8%押しに該当する87.10-15レベルで下げ止まるかが焦点となりそうです。
一方、上値では88.50-55レベルが短期的な抵抗線として寄与しており、まずは同レベルをしっかりと上抜けられるかが焦点となりそうです。
本日の注目材料として、東京時間に発表される中国の経済指標。欧米市場に入ってからは米11月小売売上高、米12月ミシガン大学消費者信頼感指数(速報値)、 米10月企業在庫 などがあげられます。また、年末が迫るなか、米国企業による決算対応の本国ドル資金送金も米ドル高材料として注視されているようです。
本日の主な指標
東京時間22:30:(米)小売売上高-11月 予想0.6% 前回1.4%
東京時間22:30:(米)小売売上高-11月(除自動車) 予想0.4% 前回0.2%
東京時間24:00:(米)ミシガン大学消費者信頼感指数-12月(速報値)予想68.8 前回67.4
東京時間24:00:(米)企業在庫-10月 予想-0.2% 前回-0.4%
その他、
東京時間14:00:(日本)消費者態度指数-11月 予想40.7 前回40.8
東京時間22:30:(加)新築住宅価格指数-10月 予想0.4% 前回0.5%
など
参考 一目均衡表の見方については下記をご参照ください。
楽天FXビギナーズガイド
※当レポート掲載時間:当日13時頃~翌日正午12時頃まで、当日最新版は13時頃に更新いたします。
【豪ドル/円】NZ中銀総裁発言や豪雇用統計の改善が好感され一時急伸
昨日までの動向
豪ドル/円は昨日、実体部がしっかりとした陽線引けとなりました。
東京市場序盤、豪ドル/円は一時急伸。
RBNZが10日の政策発表で2010年での利上げの可能性を示唆した事に加え、10日のアジア時間に発表された豪雇用統計がサプライズ的な好結果となったことが素直に好感され、豪ドル/円が上昇。80円台後半レベルにまで急上昇する動きとなりました。
上昇一巡後、短期勢の利益確定に一時押され80円台前半にまで下げる場面もみられましたが、その後再び上昇。米国指標の改善や欧米株の上昇を受け、ここ数日台頭していたリスク回避志向が後退。豪州の債券市場では豪長期金利が一時大幅上昇となっており、リスク選好と金利差の両面が豪ドルの下支えとして寄与したようです。
本日の展望
昨日約1円の陽線引けとなり、再び一目均衡表の雲のなかに突入する動きとなっています。上値では一目均衡表の雲の下限(先行スパン2)が位置する80.80-85レベルや雲の上限(先行スパン1)が位置する81.45-50レベルをしっかりと上抜けられるかが焦点となりそうです。
一方、雲の上抜け失敗となった場合、同レベルを背景とした戻り売りリスクにも注意を払いたい場面です。直近の下値目途として直近上げ幅の半値押しあたる79.70-75レベルや61.8%押しに該当する79.00-05レベルなどがあげられます。
注目材料としては、週明け日本時間早朝に発表される(NZ)10月小売売上高。15日には豪州第3四半期新規住宅やRBA(豪準備銀)政策会合議事録。16日には豪州第3四半期GDPなどが控えており、内容を確認しながらの取引となりそうです。
本日の主な指標
本日、主な豪州の経済指標の発表は予定されていません。
その他、
12月14日(月曜日)東京時間06:45:(NZ)小売売上高-10月 予想未発表 前回0.2%
参考 一目均衡表の見方については下記をご参照ください。
楽天FXビギナーズガイド
※当レポート掲載時間:当日13時頃~翌日正午12時頃まで、当日最新版は13時頃に更新いたします。