【米ドル/円 90円台を挟んだもみ合いに終始】

昨日までの動向

米/ドル円は昨日、小陰線引け。方向感に乏しい値動きとなりました。 東京市場序盤では米ドルが底堅さを保つ一方、予想外に強い豪州経済指標を背景に対資源国通貨で円売りが進みました。東京時間朝方に発表された豪州住宅関連指標が事前予想を大きく上回ったことが好感され豪ドル買い・円売りが活発化。豪ドル/円、ユーロ/円といったクロス円での円安が米ドル/円の下支えとして寄与したようです。 米ドル/円は円売り主導で上昇し、90円台を回復し一時90.20-25レベルまで上昇する動きとなりました。

欧米市場に入り、米ドル/円は狭いレンジでの値動きに。 週末にスコットランド、セントアンドリュースで実施されたG20財務相・中央銀行総裁会議の声明において、為替に関する直接的な言及がなかったことを受け、主要各国は事実上ドル安を容認しているとの見方が広がり、米ドルは特に対ユーロなどの主要通貨に対して大きく値を下げる動きとなりました。また国際通貨基金(IMF)は11月7日に公表した報告書の中で「ドルは中期的な均衡値に近づきつつあるが、依然強い」と述べ、ドルは依然過大評価されているとの見解を示したことも米ドルの下落に拍車をかけたようです。

一方、G20で景気刺激策の継続が確認された事や、先週金曜日の米雇用統計悪化を受け、低金利政策が当面継続されるとの安心感から米株式市場はほぼ全面高となり、NYダウは10,200ドル台を回復、年初来高値を更新する動きとなると共にリスク投資が活発化し、豪ドル、NZドル、カナダドルといった資源産出国通貨が対円で幅広く買われる展開となりました。米ドル/円単体では、米ドル売り・円売り双方の動きに挟まれ明確な方向感を失い、89円台後半レベルから90円台前半での狭いレンジでのもみ合いとなりました。

本日の展望

下値では6日に下げ止まった89円台なかばレベルでサポートされるも、右肩下がりを続ける一目均衡表の転換線や厚い雲に上値を阻まれ、徐々に上値を切り下げる動きとなっています。上値では一目均衡表の転換線と雲の下限が位置する90.35-45レベルを上抜けることが出来るかが焦点となりそうです。一方、下値では6日に下げ止まった89円なかばレベルが引き続き目先のサポートと考えられ、同レベルでサポートされるかが焦点となりそうです。89.60-65レベルを下抜くと2日の安値89.15-20レベルを視野に捉えての取引となりそうです。米ドル/円は91円台前半レベルから89円台前半レベルでのボックス相場を形成しています。材料次第で大きく動く可能性があり、そうした場合でのボックス圏からの上離れ・下離れリスクにも注意を払いたい場面です。

本日の主な指標

本日、主だった米経済指標の発表は予定されていません。

参考 一目均衡表の見方については下記をご参照ください。
楽天FXビギナーズガイド

当レポート掲載時間:当日13時頃~翌日正午12時頃まで、当日最新版は13時頃に更新いたします。

【豪ドル/円 住宅関連指標などが好感され豪ドル上昇】

昨日までの動向

豪ドル/円は昨日、陽線引け。東京市場では朝方、好調なオーストラリアの住宅関連指標を材料に豪ドル買い・円売りが活発化。豪9月の住宅向け貸出許可件数は事前予想の中心値3.0%の上昇を大幅に上回り、前月比5.1%の増加となりました。同経済指標の内容が好感され豪ドル/円は82円台なかばレベルから83円台なかばレベルまで上昇する動きとなりました。

欧米時間に入り、豪ドル/円は堅調に推移。先週末開催されたG20で、景気回復が確実になるまで景気刺激策の継続が確認された事や、6日の米雇用統計悪化を受け、FOMCに対する早期の金融緩和解除に対する見方が後退し、低金利政策が当面継続されるとの安心感からリスク投資が活発化し、豪ドル、NZドル、カナダドルといった資源産出国通貨がリスクマネーの流入を受け堅調に推移しました。豪ドル/円は83円台を維持してNYクローズを迎えました。

本日の展望

豪ドル/円は、一目均衡表の基準線が位置する80.80-85レベルで底を打ち、反発に転じる動きとなっています。直近上値では10月29日と30日の高値83円台後半レベルを視野に捉える動きとなっています。豪ドル/円は85円台前後が目先上値の主要抵抗線として寄与しているようです。84円台後半レベルに控える戻り売りなどをこなしながら85円台定着となるかが焦点となりそうです。一方、一目均衡表では目先、変化日を示唆する雲のネジレが観測されていることが気がかり。なお、11月2日価格がこの雲のネジレを通過した際、79.40-45レベルにまで急落する動きとなりました。豪ドル/円の価格は一目均衡表の雲が位置するレベルから大きく乖離する動きとなっており、今後この乖離を埋めに行くもう一段の調整的な豪ドル反落リスクにも注意を払いたいところです。なお、一目均衡表のネジレは79.10-15レベルに位置しています。

本日の主な指標

東京時間09:30:(豪)NAB企業景況感指数-10月 結果12 前回3
東京時間09:30:(豪)NAB企業信頼感指数-10月 結果16 前回14

参考 一目均衡表の見方については下記をご参照ください。
楽天FXビギナーズガイド

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