【米ドル/円 米雇用統計を控え様子見ムードが根強い】

昨日までの動向

米ドル/円は昨日長い下ひげを残す陰線引け。東京時間では米ドル/円は軟調に推移。FOMC政策声明以降の反落地合いを継続し90円前半で上値の重い展開となりました。ただ、市場では3日のECB・英中銀の金融政策の内容を見極めたいとの向きや、週末には米雇用統計やG20財務相・中央銀行総裁会議などの大型材料も控えていることもあり、様子見ムードも根強く、米ドル/円は90円台なかばから前半でのもみ合いとなりました。

欧米時間に入り、米ドル/円は反発、上昇。欧米市場序盤では、90円台割れに観測された大口のストップ・ロス注文を狙った短期筋の米ドル売り/円買いの動きが優勢となり、米ドル/円は一時89円台まで下げる場面もありましたが、NY市場の取引時間に入ってからは逆に円売りが優勢となりました。新規失業保険申請件数が事前予想52.3万件のところ、結果51.2万件と減少し、米雇用情勢に対する改善期待が高まったほか、欧州中央銀行(ECB)英中央銀行(BOE)が政策金利を共に据え置き、金融緩和を継続する姿勢を示したことから、リスク資産に対して買い安心感が広がり、円が主要通貨に対して売られる展開になりました。米ドルも対円で上昇し90.80-85レベルにまで上昇する動きとなりました。ただ、本日6日の米雇用統計の発表控え積極的な取引は手控え気味で、NY市場終盤にかけては90円台後半でのもみ合いとなりました。

本日の展望

米ドル/円は一目均衡表の基準線が位置する90円台前半レベルでは底堅い動きとなるも、上値では一目均衡表の転換線や右肩下がりを続ける厚い雲に上値を阻まれ上値も重く、方向感がつかみづらい地合いにあるようです。10月27日の高値92.25-30レベルと11月安値89.20-25レベルより徐々にレンジを狭め三角持合いを形成しつつあるようです。本日、米雇用統計など重要指標を控えており、内容いかんでは大きな動きとなることが予想されます。三角保合いからの上離れ、下離れによる大幅な価格変動リスクには一段の注意を払いたい場面です。なお、本日発表の10月の米雇用統計は、非農業部門雇用者数は予想17.5万人減 失業率は予想9.9%となっています。非農業部門雇用者数変化や 失業率が10%を超えるかどうかに関心が集まっているようです。

本日の主な指標

東京時間22:30:(米)非農業部門雇用者数変化-10月 予想-17.5万人 前回-26.3万人
東京時間22:30:(米)失業率-10月 予想9.9% 前回9.8%
東京時間24:00:(米)卸売在庫-9月 予想-1.0% 前回-1.3%
東京時間29:00:(米)消費者信用残高-9月 予想-100億USD 前回-120億USD

参考 一目均衡表の見方については下記をご参照ください。
楽天FXビギナーズガイド

当レポート掲載時間:当日13時頃~翌日正午12時頃まで、当日最新版は13時頃に更新いたします。

【豪ドル/円 リスク回避姿勢から再び豪ドル売り優勢の動きに】

昨日までの動向

日経平均が反落したことなどを受け、リスク回避姿勢が強まり、一時豪ドルの戻り売りが見られましたが、豪州の9月貿易赤字が予想マイナス21.50億豪ドルのところ結果マイナス18.49億豪ドルと予想より縮小したことを受け豪ドル高による悪影響の懸念が後退し、底堅い動きとなりました。

欧米市場に入り豪ドル/円は小幅に上昇。日経平均が下げて取引を終了したことに加え、欧英中銀会合や米雇用統計を控え、欧米株の先物が小幅安となったことなどを受け、一時リスク回避の動きが優勢となり欧米市場序盤、豪ドル/円も一時軟調な動きとなりましたがその後反発。5日に発表された新規失業保険申請件数が予想以上に強い内容となったことを受け、本日発表を控える米雇用統計も予想より強い結果になるとの期待感から米株式市場が上昇。株高を受けリスク選好姿勢が再び高まり、安全資産の円が売られ、資源国通貨などのリスク資産への資金シフトが活発となりました。豪ドル円は81円台なかばレベルにまで下げたのち、再び82円台後半レベルに戻しての取引となりました。

本日の展望

豪ドル/円は、一目均衡表の基準線が位置する80.80-85レベルで底を打ち、反発に転じる動きとなっています。ここ連日、長い下ひげを残す足形を継続しており、下値では豪ドル押し目買い意欲が強いようです。一方、上値では83円台手前が徐々に重くなってきている印象が出始めているようです。一目均衡表の転換線も下落に転じてきていることもやや気がかりです。現状、85円台後半レベルが豪ドル/円の強弱の分岐点となっており、同レベルをしっかりと超えない限り、反落のリスクが継続する可能性があるようです。下値では一目均衡表の基準線が直近のサポートとして寄与しているものの、同線を下回った場合、もう一段の豪ドルの調整売りに注意を払いたい場面です。

本日の主な指標

09:30 RBA(豪準備銀)四半期金融政策報告

参考 一目均衡表の見方については下記をご参照ください。
楽天FXビギナーズガイド